アリ・カーレド
リヤド:クリスティアーノ・ロナウドは、2022年の大晦日にアル・ナスルと契約したときには、新しいホームとなるサウジアラビアでの最初の試合が、偉大なライバルであるリオネル・メッシが所属するチームとの対戦になるとは想像もしていなかったことだろう。
しかしロナウドは、マンチェスター・ユナイテッド時代の出場停止処分により、新クラブで前回と前々回の2試合を欠場したため、地元のオールスターチーム対パリ・サンジェルマン(PSG)の親善試合となるリヤド・シーズン・カップで待望のデビューを果たすことになったのだ。
ロナウドはリヤド・シーズンXIにおいて新たな熱狂的ファン軍団を失望させなかった。得点を挙げた人数は最終的にPSGが5-3で勝っていたものの、ロナウドは2得点を挙げたのだ。
気温が8度まで下がった夜、キング・ファハド国際スタジアムでは、フィールドに出た両チームを花火が出迎えた。続いて90分間、ピッチの上でもたくさんの花火が打ち上げられた。
序盤は、ワールドカップのフランス代表のヒーローであるキリアン・エムバペがボールに触れるたびに歓声が上がるという、異様な光景が見られた。そして彼は間もなく、最初の笑いを見せることになる。
わずか3分後、左サイドのネイマールがエムバペとパスを交換した後、メッシに絶妙のパスを出すと、メッシが左足で繊細なフリックを決めて先制点を挙げた。
このゴールはいかなる場面でも価値のあるものであり、2人の伝説的な選手の戦いにおいて、すべり出しはアルゼンチンの選手が優勢になったのだ。
前半6分、ロナウドがフリーになり左足でシュートを放ったが、PSGのゴール前にいたケイラー・ナバスに簡単に阻止された。アル・ナスルの新戦力は、序盤から生き生きとした表情を見せ、その一挙手一投足に多くの観客が喝采を送った。
その数分後、ナバスは右サイドでルイス・グスタボの低いシュートを好セーブしたが、攻撃のたびにほぼ得点できそうだったのはフランスチームだった。ネイマールは12分にゴールエリアのすぐ外からアル・オワイスに向かってシュートを放ったが、惜しくも外れた。
両チームは攻撃の応酬を続けた。ホームチームはアルゼンチンのマルセロ・ガジャルド監督の指導の下、練習時間が限られていたなか驚くほどのまとまりを見せ、ボールを保持していた。
PSGの左サイドからは引き続き何度も危険な場面があり、25分にはエムバペがフリーで抜け出してアル・オワイスをかわしてゴールを狙うが、これはオフサイドの判定となる。その2分後、メッシのロングレンジシュートはコーナーに逸れた。
30分、ナバスがフリーキックを蹴ろうとしたが、ロナウドの顔面に当たっただけだった。リヤド・シーズンXIにペナルティが与えられ、そしてポルトガルのスター選手は立ち上がるのに少し時間がかかったが、誰がペナルティーキックを蹴るかについてはほぼ疑いの余地はなかった。
ロナウド氏はミスを犯さず、シュートを高い位置からネットに放ち、自身のトレードマークとなっているセレブレーションを行った。観客は声を揃えて「スィー」と叫んだ。
わずか30分強で、リヤド・シーズンXIが1、PSGが1となった。ロナウドが1、メッシが1である。
その5分後には、ワールドカップにおける対アルゼンチン戦の勝者であるサウジアラビアの得点者サーレム・アッ=ドーサリーに対して乱暴なプレーをしたフアン・ベルナトが退場となり、勢いはホームチームへと傾いたかに見えた。
しかし、そのアドバンテージはわずか数秒しか続かず、43分にPSGのキャプテンであるマルキーニョスが至近距離からゴールに叩き込んだ。
メッシがネイマールに再びチャンスとなるボールを渡し、PSGの2得点が3得点になる可能性もあったが、アル・オワイスが足元で素早くセーブした。
前半終了間際、アリ・アル・ブライヒがネイマールに仕掛けたタックルはペナルティーだと判定されたが、ブラジル人が蹴った弱いペナルティーキックはサウジアラビアの1番選手が難なくセーブした。
地元の人々が、いや、実際にはサウジアラビアのサッカーに興味を持ち始めた人々全員が待ち望んだ瞬間を迎えるための時間は、まだ残っていた。
時間が刻々と過ぎていく中、ロナウドが放ったヘディングシュートはナバスの左サイドを直撃したが、37歳のロナウドはそのリバウンドをゴールに叩き込んだ。
観客は再び沸き立った。2-2だが、今度はロナウドが2、メッシが1である。
後半は前半の流れを引き継ぎ、両チームが互いに攻め合う展開となった。
エムバペの低いクロスをセルヒオ・ラモスがコンバートし、53分に再びリードを奪った。その3分後、張賢秀がヘディングで同点ゴールを決めた。
しかし、ホームの観客の喜びもつかの間、エムバペはワールドカップ決勝の英雄を再現して、この夜2つ目の自陣ペナルティーキックを成功させ、4-3とリードを広げた。
その直後、数日後のより深刻な事態を見据えてか、ロナウドは大喝采を浴びながら退場していった。
その数秒後にはメッシも負けじとばかり交代して退場した。偉大なライバルは最後の最後まで互いの歩みに踏み込んでいったのだ。
主役の退場により当然のことながら盛り上がりは一段落したが、誰も早く帰ろうとはせず、そして77分にウーゴ・エキティケが見事な走りでゴールネットを揺らし、PSGの5得点目を決めた。
94分にアンデルソン・タリスカがエリア外から素晴らしい左足のシュートを決めて5-4となり、選手たちがピッチに戻ると試合終了のホイッスルが鳴る前に大きな歓声が上がった。
あとは、ロナウドがマン・オブ・ザ・マッチを受賞し、マルキーニョスがリヤド・シーズン・カップを掲げるだけとなった。この世代、いや、どの世代においても偉大な2人の選手が同じピッチに立つのは、おそらく最後になるであろうこの夜にふさわしい終わり方であった。