Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 特集
  • 蒸し料理:日本の温泉でクッキング

蒸し料理:日本の温泉でクッキング

2022年12月8日撮影、大分県別府市の明礬温泉で、天然温泉から出る蒸気で野菜や卵を調理している様子。(AFP)
2022年12月8日撮影、大分県別府市の明礬温泉で、天然温泉から出る蒸気で野菜や卵を調理している様子。(AFP)
Short Url:
15 Mar 2023 02:03:05 GMT9
15 Mar 2023 02:03:05 GMT9

別府、日本:地熱を利用した発電は、日本では賛否が分かれるところだが、もう一つの用途である料理用の天然蒸気については、ほとんど異論がない。

日本を温泉大国にしている地熱は、さまざまな珍味に利用されている。

地熱で温められた約65度(149℉)のお湯で調理された「温泉卵」は、黄身が比較的固く、白身はクリーミーでやわらかい。

そして、全国約2,900か所の温泉地で販売されている、小さくて丸い評判のお菓子、「温泉まんじゅう」。

餡を詰め、温泉の湯気で蒸し上げる。

九州の南西部に位置する海辺の小さな街、別府には、豊富な天然温泉があり、「地獄蒸し」という地元の名物料理が生まれた。

肉や魚、野菜などを温泉で買い求め、近くの天然温泉から出る蒸気に直結した容器で調理する。

「地獄蒸し」を提供する「ひょうたん温泉」の田中仁社長はAFPの取材に対し、「この調理法は200年前の地元の史料にすでに記載されていた」と語った。

100〜110℃(212~230℉)の蒸気で調理するため、調理時間はふつう5〜10分と短く、「食材の元の色も保たれる」と田中氏は説明する。

また、蒸気に含まれる硫黄は、日本料理の味を良くし決め手となる「うま味」を与え、健康に重要な微量元素である「鉄分」も含んでいるという。

「目で楽しみ、湯気の匂いを嗅いで、源泉の音を聞いて、全身で味わうんです」。

この技術にはもう一つ利点がある。日本が他の多くの国々と同様にエネルギー価格の高騰に直面している今、電気やガスを必要としないのだ。

AFP

topics
特に人気
オススメ

return to top