
ジャカルタ:日本人スーパーバイクレーサーの埜口遥希(のぐち はるき)選手が、インドネシアで開催されたアジアロードレース選手権に出場中にクラッシュ事故に遭い、その際の負傷がもとで死去した。主催者が17日に発表した。
22歳だった埜口選手は、ロンボク島のマタラムの病院で3日間にわたって治療を受けていたが、16日夕方に死去した。
国際モーターサイクリズム連盟アジアは、「西ヌサ・トゥンガラ州の公立病院での3日間の集中治療の末、埜口遥希選手が逝去されたことを、大きな悲しみと共にご報告いたします」と声明を出した。
SDG Honda Racingから参戦していた埜口選手は、13日に西ヌサ・トゥンガラ州のマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで行われたアジア・スーパーバイク1000ccレースの4周目でクラッシュに巻き込まれた。この事故を受けてレースは中止となった。
マンダリカ・グランプリ協会は17日、インスタグラムアカウントに次のように投稿した。「埜口遥希選手のご逝去に深い哀悼の意を表します(…)残されたご家族が、この悲しみの中でも強さを得て立ち直ることができますようお祈りいたします」
スーパーバイクの新星だった埜口選手は、2017年に全日本ロードレース選手権でデビューした。今年のアジアロード選手権ではタイトル獲得候補の一人だった。
ホンダ・レーシングの公式グローバル・モータースポーツ・ファンサイト上で公開された声明に、埜口選手の両親は次のようなコメントを寄せた。「遥希は、5歳からオートバイに乗り始め、私達家族に多くの感動と喜びを与えてくれました」
「今まで遥希を支え成長させてくれた多くの仲間やチーム、応援していただいた皆様に、感謝申し上げます」
昨年には、6度の世界チャンピオンに輝いたマルク・マルケス選手が、最終ウォームアップ中に酷いクラッシュを起こして病院で検査を受けた後、インドネシアグランプリを欠場した。
マンダリカは新しいサーキットで、2022年に初めて国際レースが開催された。
AFP