

アメリカの大人向けアニメ「ザ・シンプソンズ」が再び、日本で最近起こった出来事を予言していた。
岸田文雄首相が、物議を醸している福島の処理水で獲れた魚を食べている動画を投稿した。すると、ソーシャルメディア上で多数の人々が、悪名高いシンプソンズのアニメに同様のシーンが描かれていたことに注目したのである。
1990年に放映された「Two Cars in Every Garage and Three Eyes on Every Fish(すべての車庫に2台の車、すべての魚に3つの目)」という題名のエピソードは、政界を風刺したものだ。
このエピソードは、バートがスプリングフィールド原子力発電所の近くの川で三つ目の魚を捕まえ、同原発の安全検査を引き起こすところから始まる。
原発のオーナーであるバーンズ氏はその後、検査官への贈賄に失敗し、施設の安全確保のために5600万ドルを費やさなければならないことに絶望する。
そこへ、主人公のホーマーが重要なアイデアを提供。「あなたが知事なら、何が安全で何が安全でないかを自分で決めることができますよ」そこでバーンズ氏は、知事選挙への出馬を決めるのだ。
バーンズ氏はテレビで選挙運動を展開し、ニュースになった魚は「自然の奇跡」だったと主張して批判を抑えようとする。
エピソードのクライマックスは、バーンズ氏がシンプソンズ一家と設けた写真撮影のための夕食でポーズをとる場面だ。ホーマーの妻、マージが核廃水で獲れた三つ目の魚をバーンズ氏に取り分けるが、彼はそれを食べるかどうかでパニックに陥る。
多くのソーシャルメディアユーザーが、バーンズ氏と岸田首相が魚を食べる場面の類似点を指摘した。
8月31日、岸田首相と3人の閣僚が東京の総理官邸でカメラの前に座り、「安全でおいしい」魚と評して食事をした。出されたものには、福島産のヒラメ、タコ、スズキの刺身があった。
「大変おいしいです」と岸田首相はカメラに向けて語った。
中国と香港は先週、日本からのすべての水産物の輸入を禁止しており、この地域では緊張が高まっている。