
東京:松野博一官房長官は19日、日本政府は中国に滞在する邦人の安全の確保に万全を期すと述べた。東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出を巡り、両国の関係は冷え込んでいる。
松野長官は記者会見で、近く中国の杭州で開催されるアジア大会の期間中の邦人保護について問われた。
これに対し松野長官は、日本政府は邦人の安全を守るために必要なあらゆる手段を講じるよう中国政府に求めたと述べるとともに、邦人に安全情報を発信したと語った。
この件について中国外務省は、中国は法律に従って常に国内の外国人の安全と正当な権益を守っているとするとともに、中国は「あらゆる国々から(アジア大会に参加する)アスリートを迎えるのを楽しみにしている」との立場を明らかにしている。
また、記者会見で松野長官は、日本の海上保安庁が7月、尖閣諸島近くの日本のEEZ(排他的経済水域)で中国が設置したブイを発見したと述べた。尖閣諸島は無人の小さな島々だが、日本と中国はその領有を争っている。
松野長官によれば、日本政府は中国にただちに抗議し、ブイの即時撤去を求めたという。
「日本の排他的経済水域で同意なく構築物を設置することは、国連海洋法条約の規定に違反する」と松野長官は述べた。
「わが国の領土、領海、領空を断固として守るという考えの下、毅然かつ冷静に対処する」
ロイター