
東京電力は2日、福島第1原発にたまる処理水の3回目の海洋放出を開始した。放射性物質トリチウムを含む処理水約7800トンを20日までに放出。8~10月に行った1、2回目と同様に大量の海水で薄め、海底トンネルを通じて沖合約1キロから流す。
4回目は年明け以降に実施する見通し。初年度で計約3万1200トンを海に流す計画だが、処理水は新たに発生し続けており、東電は放出完了までに30年程度かかるとしている。
東電は10月の2回目放出終了後に配管やポンプなどの設備を点検。1日までに海底トンネルの手前で希釈後の処理水の一部を検査し、トリチウム濃度が同社の自主基準値以下だと確認した。
周辺海域では、東電が毎日、海水のトリチウム濃度を測定。環境省や水産庁なども海水や水産物を検査しているが、国の基準を大幅に下回っている。
時事通信