
ワシントン:米空軍特殊作戦司令部は5日、先週日本沖でオスプレイが墜落した際に行方不明となった8人の乗組員のうち、6人の遺体を回収したと発表した。現在は、未だ発見されていない2人の遺体の捜索と機体の残骸の回収に集中している。
CV-22Bオスプレイは11月29日、訓練中に墜落した。日米の軍事基地で使用されているオスプレイは、日本を含め多くの墜落事故を起こしており、今回の事故は安全性への懸念を再燃させている。
沈没した残骸から新たに3人の遺体が回収され、搭乗が確認されていた8人の乗組員のうち、合計6人の遺体が回収されたと空軍は発表した。まだ見つかっていない乗組員2人の遺体の捜索は続けられている、と空軍は付け加えた。
「この悲しみの深さは計り知れない」と、空軍特殊作戦司令部を率いるトニー・バウエルンファインド中将は、乗組員の名前を発表する声明で述べた。「これら8名の空軍兵士がこの偉大な国家に捧げた、名誉ある奉仕は決して忘れられることはないだろう。彼らは今、我々の歴史を形作る、偉大な人々の中に存在する」
ジョー・バイデン大統領は、ジル・バイデン大統領夫人とともに、この損失に心を痛めていると述べた。
「我々は彼らにすべてを負っている」とバイデン氏は声明で述べた。「ジルと私は、この恐ろしい事故で愛する人を失った家族や友人のために祈っている」
亡くなった米空軍の乗組員は以下の通り。
ジェフリー・T・ホーネマン少佐(32歳、ミネソタ州アンドーバー)は、CV-22の教官パイロット兼訓練担当将校で、日本の横田基地にある第353特殊作戦航空団第21特殊作戦飛行隊に配属されていた。
エリック・V・スペンドラブ少佐(36歳、ユタ州セントジョージ)は、研修医訓練を受けた飛行外科医であり、日本の嘉手納基地、第353特殊作戦航空団第1特殊作戦中隊に配属された医療作戦飛行指揮官であった。
ルーク・A・アンラス少佐(34歳、カリフォルニア州リバーサイド)は、日本の横田基地、第353特殊作戦航空団第21特殊作戦飛行隊に配属されたCV-22のパイロット兼飛行指揮官であった。
タレル・K・ブレイマン少佐(32歳、ニューヨーク州ピッツフォード)は、日本の横田基地、第353特殊作戦航空団第21特殊作戦飛行隊に配属されたCV-22のパイロット兼飛行指揮官であった。
ザッカリー・E・ラヴォイ2等軍曹・技術士官(33歳、フロリダ州オビエド)は、日本の嘉手納基地にある第353特殊作戦航空団第1特殊作戦飛行隊に配属された医療作戦フライトチーフであった。
ジェイク・M・ターネジ3等軍曹(25歳、ジョージア州ケネソー)は、日本の横田基地にある第353特殊作戦航空団第21特殊作戦中隊に配属された飛行技師であった。
ブライアン・K・ジョンソン上等兵(32歳、オハイオ州レイノルズバーグ)は、日本の横田基地、第353特殊作戦航空団第21特殊作戦飛行隊に配属された飛行技師であった。
ジェイコブ・”ジェイク”・M・ガリハー3等軍曹(24歳、はマサチューセッツ州ピッツフィールド)の遺体は最初に発見された。
岸田文雄首相はバイデン氏にメッセージを送り、亡くなられた方々の遺族と米国の国民に心からの哀悼の意を表し、日本を含めた同地域の平和と安定のために故郷を離れて献身してくれたことに感謝の意を表した。
米国製のオスプレイは、ヘリコプターのように離着陸可能だが、飛行中はプロペラを前方に回転させ、飛行機のように高速で巡航できるハイブリッド機だ。
墜落の原因は調査中である。
日本は、自国で所有する14機のオスプレイの全飛行を停止した。日本政府は米軍に対し、オスプレイの安全性を確保した上で飛行を再開するよう要請しているという。米国防総省によれば、そのような正式な要請は確認しておらず、米軍は沖縄本島に配備されている24機のMV22(海兵隊版オスプレイ)の飛行を継続しているという。
東京では、防衛省の茂木 陽(もぎ あきら)報道官が5日、南西諸島における現在の地域安全保障上の懸念から、オスプレイの配備は防衛力増強の鍵であると述べると同時に、墜落事故によって再燃した住民の安全上の懸念に対処する必要性を認めた。
茂木氏によれば、日本の防衛当局は、米軍の対応が適切かどうかを判断するために、米国から共有された情報を精査しているというが、これまでのところ、共有された情報は不十分だと付け加えた。「さらなる説明と情報、そしてそれを検証するプロセスが必要だ」と彼は語った。
機体の残骸の一部は日本の船舶によって回収され、調査のために米軍に引き渡されている。
海上自衛隊の酒井 良(さかい りょう)幕僚長は、捜索と回収に対する日本の継続的な支援を約束した。
AP