東京:ソニーは来週、大ヒットを狙って新型コンソール、プレイステーション5を発売する。日本企業が収益性の高いゲームセクターに一層依存するようになっており、失敗の余地は少ない。
プレイステーション5は、2日前に発表されたライバルであるマイクロソフトの新型Xboxと直接対決することとなり、両社ともクリスマスに向けて市場獲得を望んでいる。
しかし、対決は明らかにソニーにとってより高い利害がある。PS1の1994年発売以来、ゲームはソニーの事業の最大セグメントとなり、電子製品や音楽よりも大きな利益をあげ、売上の約3分の1をもたらしている。
これと比較し、マイクロソフトではゲーム部門は2020年6月までの1年間で、売上の10%未満であった。
ソニーは、マイクロソフトのXbox Oneの2倍の台数のPS4を販売し、アナリストはPS3の期待に反する展開から教訓を得たと述べている。Futuresource Consulting(フューチャーソース・コンサルティング)のアナリストであるモリス・ガラード氏は、次のように述べた。「前世代では、発売時に世代成功に影響を与える2つの主要な要因があることを確認した。最初に発売されたもの、そして最も低価格なものである。」
氏は、Xbox 360の1年後により高額で発売されたPS3の「相対的失敗」を引用した。
PS5の価格は、Xbox Series Xと同様500ドルで、ディスクドライブ無しのバージョンは400ドルである。
同じくディスクドライブ無しでMicrosoftのそれほど強力ではないXbox Series Sの300ドルよりも高価格である。
アナリストによると、ソニーのコンソールでの利ざやはわずかであり、赤字の可能性さえあり、同社は利益を上げるためにゲーム、サービス、オンラインサブスクリプションの販売に期待している。
これまでのところ、需要は堅調に見え、ソニーは生産目標を引き上げたと報じられている。しかし、これを満たすには、サプライヤー、特にPS5のプロセッサとグラフィックス処理ユニットを製造する台湾企業TSMCに依存する。
TSMCは、5G対応スマートフォン向けチップの主要メーカーとしてすでに圧迫されている。
楽天証券のアナリスト、今中能夫氏は、「ソニーが生産するものは何でも売れるだろう」と語った。氏はPS5が、2000年の発売以来のPS2の記録的な1億5700万台を超える可能性があると考えている。しかし、「すべてはTSMCの供給に依存している」と氏は述べた。
Xboxに対抗するために、ソニーは独占タイトルなどゲームのラインナップに頼る。これを、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのジム・ライアン社長がPS5の「運命を左右する」と述べている。
その切り札の中には、新型コンソールで発売される『スパイダーマン:マイルズモラレス』がある。その前身は、最も売れているPS4版タイトルの1つである。
このゲームは、ソニーが昨年2億2900万ドルで買収したアメリカのスタジオInsomniac Games(インソムニアック・ゲームズ)によって開発された。
この買収により、ソニーが所有するスタジオ数は14になり、一層高額となっている自社内ゲーム開発を獲得するという人気の戦略を示している。
マイクロソフトは独自に進出し、9月にZeniMax(ゼニマックス)を記録的な75億ドルで買収した。
Asymmetric Advisors(アシンメトリック・アドバイザーズ)のストラテジストのアミール・アンヴァルザデ氏は、コストにもかかわらず、サードパーティ開発者が制作したゲームのコンソールメーカーの収穫逓減のリスクを考えると、この傾向は理にかなっていると述べた。
AFP