• 米政府高官は、パレスチナ市民に「独立、中立、公平な方法で」援助を届ける方法についてWFPと協力していると述べている。
• NGO団体「ワールド・セントラル・キッチン」は4月1日、イスラエルによる攻撃で7人の援助関係者が死亡したことを受け、援助物資の配布を中止した。

ワシントン: 国連世界食糧計画は、米軍が人道支援を海上輸送するための桟橋を完成させれば、飢餓に苦しむガザの市民への援助物資の輸送を支援することに同意した、と米政府当局者が金曜日に発表した。

国連機関の関与は、米国が計画するプロジェクトが直面する大きな障害のひとつ、イスラエルによる大幅な変更がない限り、援助団体がガザで食料やその他のひどく必要とされている物資の現地配給を担当することに消極的であるという問題を解決する助けになるだろう。

4月1日、ワールド・セントラル・キッチンの援助活動家7人が死亡したイスラエル軍の攻撃は、人道支援活動家の安全確保や、十分な量の援助物資の陸路国境通過を認めていないイスラエルに対する国際的な批判を強めた。

ジョー・バイデン大統領は、ハマスに対するイスラエルの軍事作戦を支持する一方で、ガザの人道的危機に対する批判に直面しており、3月8日、陸路の代替として米軍が仮設桟橋と土手道を建設すると発表した。

米国際開発庁はAP通信に対し、WFPと提携して海上回廊を通じてガザに人道支援を届けることを確認した。

「これは、多くのパートナー間の調整を必要とする複雑な活動であり、私たちの話し合いは継続中である。ガザ全域において、人道支援活動家の安全とセキュリティは、支援提供にとって極めて重要であり、我々は人道支援活動家により大きな保証を与える措置を引き続き提唱する」と、USAIDはAP通信に声明を発表した。

米国とWFPの職員は、「独立、中立、公平な方法で」パレスチナ市民に援助を届ける方法について取り組んでいるという。

WFPからはすぐにコメントは得られず、WFPの広報担当者もコメントの要請にはすぐに応じなかった。

イスラエルは、無人機による空爆でパレスチナ自治区に食糧を運んでいた7人の援助隊員が殺害された後、ガザへの国境通過路をさらに開放し、援助の流れを増やすと約束した。

この戦争は、ハマス過激派が10月7日にイスラエル南部を攻撃し、約1200人を殺害、約250人を人質にとったことから始まった。ハマス壊滅を目的としたイスラエルのガザ攻撃は、広範囲に荒廃をもたらし、現地の保健当局によれば、33,800人以上が死亡した。イスラエル軍の攻撃で死亡した人々の中には、国連やその他の人道支援活動家も数百人含まれている。

国際当局者によれば、ガザ北部では飢饉が迫っており、70％の人々が壊滅的な飢餓に見舞われているという。

米軍は、海上輸送ルートの一部として、モジュール式土手道と呼ばれるものを建設する予定だ。これは、援助の検査と処理を海上で行うことで、ガザの人々への配給を早めることを期待してのことだ。

陸軍は沖合に、船舶が援助物資のパレットを荷揚げできる大きな浮体式プラットフォームを建設する。その後、援助物資は陸軍のボートによって、岸辺に固定される鋼鉄製の桟橋や土手部分の電動ひもに移される。

数隻の陸軍艦船と補助物資輸送司令部の艦船がすでに地中海に入港しており、プラットフォームと桟橋の準備と建設に取り組んでいる。

その桟橋の長さは1,800フィート（550メートル）、2車線になる見込みで、国防総省はガザ住民のために1日200万食以上の配送に対応できると述べている。

桟橋の建設を担当する第7輸送旅団の司令官サム・ミラー陸軍大佐は、約500人の兵士がこの作戦に参加すると述べた。国防総省当局は、全体で約1000人の米軍が参加すると発表している。

国防総省報道官のパット・ライダー空軍大将は今週、記者団に対し、アメリカは今月末か5月初めまでにシステムを設置する予定だと語った。桟橋の実際の建設は、援助物資の収集と分配に関する協定を米国と国際的な関係者が詰めている間、保留されていた。

同氏は、米国は進展しており、イスラエルは海岸での警備に同意していると述べた。ホワイトハウスは、米軍がガザに駐留することはないと明言しており、米軍は桟橋の建設は行うが、援助を海岸に運ぶことはない。

米海軍の艦船と陸軍の艦船が、桟橋を建設する米軍の警備にあたる。

AP