ワシントン:北朝鮮は、ロシア政府に対する支援の大幅拡大の一環として、ウクライナに対する最近の攻撃で使用された弾道ミサイルとミサイル発射装置をロシアに供給したと、ホワイトハウスが4日に発表した。
ホワイトハウスによると、ウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ侵攻開始から2年近くが経つ中、ロシアは兵器不足に陥っており、同盟国のイランからもミサイルを入手しようとしている。
公式メディアの朝鮮中央通信によると、北朝鮮の指導者である金正恩氏が、韓国および米国との「軍事的対決」に備えてミサイル発射装置の増産を求める中で、今回のホワイトハウスからのコメントが出された。
北朝鮮政府が供給した射程距離約900km(550マイル)のミサイルは、この1週間の間に2回のウクライナへの攻撃でロシアにより発射されたと、米国家安全保障会議の広報官であるジョン・カービー氏が述べた。
「我々の情報は、朝鮮民主主義人民共和国が弾道ミサイル発射装置といくつかの弾道ミサイルを最近ロシアに供給したことを示している」と、カービー氏はホワイトハウスでの会見で記者団に語った。
「これは、朝鮮民主主義人民共和国によるロシアへの支援の重大で懸念すべき拡大だ」
この動きは、ウクライナへの重要な軍事支援パッケージを米国議会が承認する必要性をより際立たせるもので、承認がなければ支援の供給はまもなく途絶えてしまうと、カービー氏は加えて述べた。
この数日間、ロシアによる立て続けの空襲を受けるウクライナの防空は、「絶対的な」優先事項だと、同氏は語った。
「議会が直ちに対処し、ウクライナが自衛のために必要とするものを提供することで対応することが重要だ。今こそ議会は行動を起こすべきだ」と、カービー氏は述べた。
同氏によると、ロシア軍は北朝鮮が供給したミサイルのうち少なくとも1発を12月30日に発射し、このミサイルはザポリージャ地域の平原に着弾したという。
ロシア軍はその後、1月2日の大規模空襲で「多数の」弾道ミサイルをウクライナに向けて発射したと、同氏は加えて述べた。
米国とその同盟諸国は、北朝鮮に対する国連の制裁に違反するものとして、この問題を国連安全保障理事会に直ちに訴える予定だと、カービー氏は語った。
英国は、ロシアによる北朝鮮のミサイルの使用を「強く非難する」とした。
「ロシアはウクライナにおいてひねくれ浅はかな軍事的目的を達成するため、兵器に関して北朝鮮に頼っている。これは世界におけるロシアの孤立を示すもので、同国が必死であることの表れだ」と、外務省の声明は述べている。
この声明はさらに、北朝鮮は国連の制裁に違反したことで「高い代償」を払うことになるとも述べている。
ロシアはまた、同盟国のイランからミサイルを購入しようとしており、まだ合意には至っていないものの、近距離弾道ミサイルの購入に関する話し合いが進められていると、カービー氏は述べた。
米国は10月に、北朝鮮はコンテナ1,000個以上分の軍装備品と弾薬をロシアに届けたと発表したが、こういった兵器の使用を報告したのは初めてだった。
金正恩氏が9月にロシアの極東地域を訪問して、プーチン氏と会談したことで、ウクライナの同盟諸国の間で兵器売買の可能性についての懸念が高まった。
2022年2月に侵攻を開始したプーチン氏は、週末に行われたロシアのベルゴロド市に対する前例のない攻撃を受けて、ウクライナに対する攻撃を激化させることを約束した。
ウクライナ政府は、直近の攻撃は西側の同盟諸国が防空装備、戦闘用ドローン、長距離ミサイルの供給を加速する必要性をより明確にするものだという。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は先週行った新年の演説で、2024年に「憤怒」をロシア軍にぶつけると誓い、ウクライナ政府は国内生産を増やしていると警告した。
ロイター