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能登地震:福島原発に新たな安全性懸念なし、廃炉ユニットがコメント

「現時点では能登地震による(福島第一原発の廃炉)計画への変更はないものと考えている」と、東京電力の福島第一原発廃炉ユニットを率いる小野明氏は語った。(AFP)
「現時点では能登地震による(福島第一原発の廃炉)計画への変更はないものと考えている」と、東京電力の福島第一原発廃炉ユニットを率いる小野明氏は語った。(AFP)
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16 Jan 2024 11:01:41 GMT9
16 Jan 2024 11:01:41 GMT9

東京:廃止された日本の福島第一原子力発電所の廃炉作業の責任者は16日、元日に発生し多数の死者を出した能登地震による新たな安全性への懸念はなく、廃炉計画への変更は予定していないと述べた。能登地震では停止中の別の原子力発電所に小規模な損害が生じたことから、再び懸念が湧き上がり、規制当局は詳細な調査を要請している。

日本の北中部で元日に発生したマグニチュード7.6の地震と、それに続く数十回の強い余震により、これまでに222人が死亡し、22人が行方不明となっている。本震は小規模な津波の発生を伴った。

地震に襲われた能登半島の西岸に位置する志賀原発の2つの原子炉は被災を免れた。だが、運転事業者である北陸電力はのちに、変圧器の故障による一時的停電、冷却プールからの放射性廃水の漏れ、地盤への亀裂を確認したと発表し、ただし外部への放射性物質の漏洩はなかったとした。

「現時点では能登地震による(福島第一原発の廃炉)計画への変更はないものと考えている」と、東京電力の福島第一原発廃炉ユニットを率いる小野明氏は語った。

東電の評価により、福島第一原発の原子炉建屋は2011年3月の大地震の1.5倍の威力の地震にも耐えられることが確認されていると、小野氏は説明する。

2011年の東日本大震災では、マグニチュード9.0の地震とこれに伴う津波により、原発の主要冷却システムが破損した結果、3度のメルトダウンが起こり、放射性物質が周辺地域に放出された。一部地域は依然として居住不可能なままだ。

小野氏は、能登地震の震源から118km東に位置し、7つの原子炉からなる世界最大の原発である東電の柏崎刈羽原子力発電所について、重大な問題はなく、追加的な安全対策は必要ないと述べた。ただし、東電は能登地震の影響に関する原子力安全委員会の調査結果を待つ意向であるとした。

小野氏は、多くの人々が元日の地震に「不意を突かれた」ことを認め、廃炉に向けた複数の作業が進む福島第一原発にとって注意喚起となったと述べた。同氏は、大規模な地震や津波が今後発生することを想定し、原発内の使用済み装置や施設のリスクを抑制するための態勢を整えるとした。

福島原発事故以来、東電は困難な廃炉作業を進めており、完了は数十年後と目される。小野氏の説明によれば、事故後に福島第一原発に建設された施設は、原子力安全委員会の厳格な安全基準に適合するよう設計されている。

能登地震による「大きな影響はないものと考えている」と、小野氏は語った。

原子力安全委員会は先週の会合で、暫定評価では志賀原発に差し迫ったリスクは確認されなかったとしつつ、さらなる調査を要請した。同委員会は、志賀原発を操業する北陸電力に対し、現在も続く余震により変圧器やその他の重要装置に新たに損傷が生じる可能性を考慮するよう求めた。

原子力安全委員会の指示は、2011年の福島原発メルトダウン以降、日本が安全性リスクに対する監視を強化してきたことを裏づけるものだ。

東電は、同社の唯一の運転可能な原発であり、10年以上にわたって停止中の柏崎刈羽原発の再稼働に意欲的だ。原子力安全委員会は、安全対策の不備を理由に2年以上にわたって同原発に運転禁止を命じてきたが、昨年末にこれを解除した。

AP

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