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相次ぐキャンセル、金沢に打撃=葛藤しつつ「観光で応援を」―能登地震

金沢市観光協会などには地震発生後、「観光に行っていいのか」「迷惑にならないか」といった問い合わせが多数寄せられた。(AFP)
金沢市観光協会などには地震発生後、「観光に行っていいのか」「迷惑にならないか」といった問い合わせが多数寄せられた。(AFP)
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24 Jan 2024 02:01:23 GMT9
24 Jan 2024 02:01:23 GMT9

能登半島地震で石川県北部の輪島市や珠洲市などが甚大な被害を受けた一方、日本三名園の一つ「兼六園」などがある金沢市は一部の被害にとどまっている。しかし宿泊のキャンセルが相次ぐなど観光客の足は遠のいており、同市の観光関係者は複雑な思いも抱えつつ、「能登の応援のためにも金沢に来て」と呼び掛けている。

金沢市観光協会などには地震発生後、「観光に行っていいのか」「迷惑にならないか」といった問い合わせが多数寄せられた。兼六園で築山の石積みが崩れるなどの被害はあったものの、臨時閉園していた金沢城公園が20日から再開するなど、通常の営業に戻っているところも多い。市の担当者は「余震への注意を伝えた上で、来て大丈夫と答えている」と説明する。

しかし「金沢市民の台所」として知られ、週末には観光客ら約3万人が集まるという「近江町市場」は人通りが大きく減り、飲食店の一部はシャッターが閉まったままだ。近江町市場商店街振興組合の石山博之事務長によると、国内観光客の減少が特に目立ち、客足はコロナ禍前の2割程度までに落ち込んでいるという。

「石川県全部が(被害の大きかった)能登のように思われている。金沢に来てもらうことが能登の応援につながる」と石山さんは訴える。

同市場にあるすし店「海鮮丼いちば」は、客足が減少したため、営業規模の縮小を強いられている。同店の坂尻保さんは「本当にお客さんに来てほしい」と切実な思いを吐露しつつ、「自分らだけ忙しくなっていいのかな、と葛藤もある」と話す。

石川県金沢城・兼六園管理事務所の押野朗所長は「能登にあれだけの被害が出ている。来ていただければうれしいとは思うが…」と複雑な胸中を明かす。金沢市旅館ホテル協同組合の担当者は「来てとは言いづらい雰囲気がある。安全なときにまた来てもらえれば」と今後に期待を込めた。

時事通信

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