北京:中国国営紙の木曜日の社説は、日本がより安定した二国間関係を追い求めながら、地域の安全保障上の脅威として不正確に描写しているとして、「二枚舌」の日本を諌め、東京が無謀な行動をとれば中国は措置をとると警告した。
岸田文雄首相は先週の米議会演説で、中国の軍事行動を「前例のない、世界最大の戦略的挑戦」と呼び、中国とロシアの軍事行動を最大の脅威と位置づけ、ワシントンとの戦略的協力の深化を表明した。
与党共産党の機関紙は木曜日の社説で、日本は二国間関係を促進していると主張しながらも、中国を脅威として誇張することで対立を誘発しようとしていると述べ、日本を「信用の出来ない『二枚舌』の典型」と評した。
人民日報は社説で、日本は自国の軍備増強の口実として安全保障上の脅威を誇張していると非難した。
社説はまた、中国が自国の領土だと主張する台湾に関する日米の議論は、中国の内政に対する「重大な」干渉だと述べた。
日本の外務省は、社説についてのコメントを求めたロイター通信の取材に、すぐに回答しなかった。
北京に対抗するため、第二次世界大戦時の敵国であった国との関係を強化しようとする東京の動きは、日中間の近い将来の和解の見通しをますます妨げている。
日本と中国はまた、東シナ海における相互の領有権主張や、南シナ海におけるフィリピンの領有権主張に対する中国の行動をめぐっても衝突してきた。
日中関係の経済・貿易面を強化するため、日本のビジネスリーダーは1月、2019年以来初めて中国を訪問した。
日本は中国に大きく依存しており、日本企業は長年、製造業のサプライチェーンに投資し、現地のパートナーとの関係を築いてきた。
「日本側が中国に対する下心や誤解にとらわれ、無謀な行動を取り続けるなら、中国側は断固として必要な対応を取るだろう」と社説は述べている。
ロイター