
任期満了に伴う東京都知事選が20日に告示され、17日間の選挙戦が始まった。午後1時20分時点で52人が届け出て、過去最多だった前回の22人を上回った。今回は、現職で3選を目指す小池百合子知事(71)に、旧民主党政権で行政刷新相を務めた蓮舫氏(56)ら新人が挑む。2期8年の小池都政に対する評価が主な争点となり、子育て支援策や行財政改革などを巡って論戦が繰り広げられる見通しだ。投開票は7月7日。
都知事選には、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、タレントの清水国明氏(73)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)らも出馬。政党の動きを見ると、自民、公明、国民民主各党が小池氏の支援に回り、立憲民主、共産、社民各党は蓮舫氏を支える。選挙結果は、岸田文雄首相の政権運営や衆院選に向けた各党の戦略に影響を与えそうだ。
選挙戦で、小池氏は0~18歳の都民に月額5000円を支給する「018サポート」などこれまでの実績をアピールするとともに、無痛分娩(ぶんべん)支援や中学校への35人学級導入などの新規施策を訴える。蓮舫氏は、安心して子育てができる環境をつくるには、まず個人の手取り収入を増やす必要があると強調。非正規労働者や奨学金返済者らへの経済的支援の充実を掲げる。
このほか、石丸氏は、政治に興味関心を向けさせるための「政治再建」を主張。清水氏は都民目線の行政の実現を唱える。田母神氏は災害に強い街づくりを訴える。
時事通信