
東京:北朝鮮とロシアに対する日本の制裁について上川陽子外相は、「適切」で「効果的」であるとの見解を示した。
上川氏は、対北朝鮮、対ロシア制裁が実際に目的を達成しているのか、あるいは対立を拡大させる可能性があるのかについて、アラブニュース・ジャパンからの質問に答えた。
金曜日に東京で記者会見した上川氏は、「わが国自身の対北朝鮮措置は諸懸案の包括的な解決に向け、何が最も効果的なのかという観点からとっている。今後も不断に検討を行い、適切に対応していく」と説明した。「わが国の一貫した方針は、日朝平壌宣言に基づいて拉致、核ミサイルなどの懸案を包括的に解決し、不幸な過去を精算して日朝国交正常化の実現を目指すというものである」
上川氏の「実効性」の主張は、制裁が強化されたにもかかわらず、軍事力、特にミサイルを大幅に拡大した北朝鮮には届いていないようである。北朝鮮は頻繁にソーシャルメディアを通じて日本を攻撃し、日本が課した制裁を気にも留めていない。
また日ロ関係について上川氏は、「ロシアによるウクライナ侵略により厳しい状況にある」と指摘。日本は第二次世界大戦末期にロシアに併合された北方領土をめぐり、長年にわたる領土紛争が続いている。
上川氏は、「ロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であると考えている」と語った。「そのような行動には、高い代償が伴うことを示していくことが必要だ」
上川氏はロシアとの和平交渉の拡大について否定したものの、「北方領土問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持していきたい」と述べた。
上川氏は、日本による対ロ制裁が平和解決の望みを完全に打ち砕いたことには言及しなかった。日本は数十年間、北方領土の回復を期待してきたが、ロシアは交渉再開に向けたいかなる試みもはねつけ、日本に対して、はるかに攻撃的な立場を取ってきた。日本の対ロ制裁は、ロシアの対ウクライナ攻撃を阻止するための何の役割も果たしていない。
それでも上川氏は、日本はG7諸国やその他の国々と協力してロシアや北朝鮮に対する「厳しい制裁」を継続すると述べた。