東京:東京都知事選は現職の小池百合子氏が、主なライバルである蓮舫氏と石丸伸二氏を引き離し、3期目の当選確実となった。
小池氏は当確の報を受けて、「都民の皆様の力強いご支持を賜り3 期目、この大東京、都政の舵取りをお任せいただいた。暑い中、選挙戦を支えて下さった皆様に感謝する。ますます重責を痛感するところだ」と語った。「2 期 8 年にわたり、政策目標の約9割を推進・達成してきた。都民から、もっと改革を進めろ、もっと生活しっかりと支えてくれ、そういう思いを頂戴したかと思う」
また56人が立候補し、脅迫を受けるなど厳しい選挙戦だったとして、「今回の選挙は、これまでなかったような選挙戦だった」と振り返った。
今後の都の課題としては、物価高や資材高に円安を伴う厳しい状況、推進してきたチルドレンファーストをはじめ少子化対策、産業の変化に伴うDX 、女性の活躍に向けた環境整備などを挙げた。
小池氏は、「都民の命と暮らしを守っていく。様々な災害からお守りする。つまり首都防衛だと申し上げてきた。1分、1 秒も許される時間はない。ますますスピードアップしなければならない。東京都政を3度、預かるにあたり、しっかりと全身全霊で対応していきたい」と意気込みを語った。
東京都の選挙戦は保守的な日本・小池氏に対して、進歩的な日本・蓮舫氏および石丸氏、という構図での戦いと見られていた。しかし蓮舫氏は選挙期間中の報道ではヘッドラインを飾っていたもの、実際に2位でゴールしたのは石丸氏だった。
小池氏は2016年に女性初の東京都知事となった。元自民党議員で女性初の防衛相。日本の政治に大きな野望を抱いており、選挙は注視されていた。岸田文雄首相は人気がなく、自民党派閥の政治資金問題で苦しんでいる。自民党からは候補者を立てなかったが、小池氏の後ろにいるとみられている。
自民党にとって小池氏の勝利は、先月の沖縄県議選で公認候補20人全員が当選したことに加え、さらなる朗報となった。
これまで再選を狙う歴代の現職都知事は全員当選してきた。約1400万人の人口を抱える日本の首都の知事は、年間16兆円以上の予算を管理する。