
東京都小平市のJA東京むさし花小金井支店で2001年10月、現金輸送中の警備員が拳銃で撃たれ、現金約1億円などが奪われた事件で、警視庁捜査1課は8日までに、強盗傷害容疑で、イラン国籍の職業不詳ティムーリ・シャジャニ・モーセン容疑者(51)を逮捕した。「やっていません」と容疑を否認している。
同容疑者は事件5日後にオーバーステイで強制退去となり、その後関与の疑いが浮上し指名手配された。今月6日にフランスの偽造旅券で関西空港から入国したところを確保され、7日に逮捕された。
逮捕容疑は01年10月3日午後、小平市花小金井の路上で拳銃3発を発砲。当時50代の警備員男性の右脚を骨折させて3カ月のけがをさせたほか、現金輸送車から現金計1億220万円や小切手などが入ったバッグ6個を奪った疑い。
同課によると、襲撃には3人が関与。同課は02年1月、強盗傷害容疑で、実行役のイラン人の男を逮捕し、同容疑者ら2人を指名手配した。ほかに強奪した現金を預かったとして別のイラン人2人を逮捕していた。
同容疑者は今月6日午後2時ごろ、関西空港に到着した。入管職員が調べたところ、身分証を所持しており、遺留品の指紋とも合致した。
事件では、各支店から現金を回収した輸送車が花小金井支店裏口に到着したところを襲われた。3人組はその後、車で逃走した。
同課は事件直後に出国し、指名手配中の50代のイラン人の行方を追うとともに、同容疑者のこれまでの足取りなどを詳しく調べる。
時事通信