
日本で開発されたインフルエンザ治療薬「アビガン」の治験が米国のいくつかの病院で開始される。
マサチューセッツ総合病院、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院、そしてウースターのUMassメモリアル・メディカルセンターというマサチューセッツ州の3つの病院が、新型コロナウイルスの治療薬として可能性のある「アビガン」の臨床試験を開始する。
治験に携わった医師たちは、この薬は人間に広く使用されており、副作用も比較的よく知られていると述べている。
ボストン・グローブ紙によると、この薬はウイルスに遺伝的指示を読み違えさせ、正しく複製できなくようにするため、「ウイルスは最終的に試験管内で溶けてしまう」とUMassメモリアルの感染症専門医であるロバート・W・フィンバーグ博士は言う。
グローブ紙によると、米国での治験は3つの医療機関全体で50〜60人の患者を対象に行われる。被験者は2つのグループに分けられ、最初のグループは標準治療に加えてアビガン投与治療を受け、2番目のグループは標準治療のみを受ける。
日本でも現在アビガンの安全性を評価するために同様の臨床試験が実施されている。
トランプ政権はアビガンをCOVID-19治療薬として承認するよう米食品医薬品局(FDA)に圧力をかけてきたが、POLITICO(ポリティコ)によると、現段階では安全性および有効性の知見が限られているとの懸念がまだ残るという。
火曜日の時点でのマサチューセッツ州の新型コロナウイルス感染者数は、同州保健当局の集計で15,202人。これには356人の死亡者が含まれる。