東京:日本の国会は、与党自由民主党総裁の石破茂氏を正式に首相に選出した。
石破氏は、岸田文雄首相が辞任したことを受け、金曜日に自由民主党総裁に選出されていた。
石破氏は、本日中に新内閣を発表する予定である。
岸田首相は2021年に就任したが、自身の政権が不祥事に悩まされた後、党に新たな指導者を得るために退陣することとなった。石破氏は、同日中に正式に首相に選出された後、10月27日に衆議院の解散総選挙を行う予定である。
「私は、新しい政権が国民の判断をできるだけ早く得ることは重要だと考えています」と、石破氏は月曜日に解散総選挙の計画を発表した際に述べた。野党は、石破氏が国政選挙の前に国会で自身の政策を審議・議論する時間を十分に確保していないと批判した。
石破氏は金曜日、3年の任期満了をもって退任すると表明した岸田首相の後任として、与党自由民主党の党首に選出された。
石破氏は、自党が与党連合を構成しているため、火曜日に国会で投票が行われ、首相に就任することが確実視されている。
岸田首相と閣僚たちは、午前中の閣議で退陣したと、林芳正官房長官が発表した。岸田首相は、赤いバラの花束が贈られ、スタッフや元閣僚たちから拍手で送られた短い退任式の後、執務室を後にした。
岸田首相は「国内外で重大な局面を迎えている中、日本の未来を切り開く主要政策が新内閣によって強力に推進されることを強く願っている」と述べた。岸田首相は、ロシアによるウクライナ侵攻など、世界的な格差の拡大を背景に安全保障を強化する必要性を挙げ、少子化や人口減少への取り組み、国内の経済・政治改革に取り組む必要性を訴えた。
石破氏は、首相に就任した際の内閣閣僚人事に先立ち、自身の党首指名を表明していた。党首選で3位だった小泉進次郎・元環境相は、党の選挙対策本部長に就任する。小泉氏は、岩屋毅氏を外務大臣に、中谷元氏を防衛大臣に任命する見通しである。
閣僚の大半は、石破氏と同様に、党の有力者たちによって主導・管理されている派閥に属さない人物が予想され、スキャンダルによってダメージを受けた安倍晋三前首相の強力なグループに属する人物はいない。
石破氏の基盤の弱さは、政権の脆弱性を意味し、石破氏が来るべき選挙に備えて党の結束を固めたいと考えていても、「すぐに瓦解する可能性がある」と、リベラル派の朝日新聞は報じている。
この動きは、安倍政権下でほとんど脇に追いやられていた石破氏による復讐と見られている。
石破氏は、NATO(北大西洋条約機構)のアジア版を提案し、米国の核抑止力の使用について地域パートナー間でより議論すべきだと主張している。また、日米安全保障条約をより対等なものにするよう提案しており、その中には在日米軍基地の共同管理や、米国に自衛隊基地を置くことも含まれている。
石破氏は先週、ハドソン研究所に寄稿した記事で自身の考えを概説した。「アジアにNATOのような集団的自衛権のシステムがないということは、相互防衛義務がないため、戦争が勃発する可能性が高いということだ。このような状況下では、中国を西側同盟国による抑止力とするために、アジア版NATOの創設が不可欠である」と彼は書いた。
石破氏は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、フィリピンが参加する「クアッド」やその他の二国間・多国間枠組みなど、既存の安全保障および外交グループの結合を提案している。
また、アジア版NATOは、中国、北朝鮮、ロシアからの脅威の高まりに対する抑止策として、同地域における米国の核兵器の管理を共有することも検討できると指摘した。
石破氏は金曜日、ロシアと中国の軍用機による最近の領空侵犯や北朝鮮による度重なるミサイル発射を挙げ、日本は安全保障を強化する必要があると強調した。
また、少子化や人口減少、自然災害への強靭性といった課題に取り組む一方で、日本をデフレから脱却させ、実質賃金の引き上げを実現するという岸田首相の経済政策を継続していくと誓った。
第二次世界大戦後、自民党はほぼ一貫して政権を担ってきた。党員たちは、リベラル派の野党の課題を押し返し、有権者の支持を獲得するために、石破氏のより中道的な見解が不可欠だと考えたのかもしれない。岸田首相の人気を低下させた汚職スキャンダルにより、党は苦境に立たされている。
石破氏は1986年に初めて国会議員に選出され、国防大臣、農林大臣、その他の主要閣僚を歴任し、安倍首相の下では自民党幹事長を務めた。
AP