
ソウル:北朝鮮の指導者、金正恩氏は、南朝鮮と同盟国である米国から攻撃された場合、自国は「ためらうことなく」核兵器を使用するだろうと述べたと、国営メディアが金曜日報じた。
両朝鮮の関係はここ数十年で最低の水準にあり、ソウルは今週、バンカー破壊能力を持つ「モンスター」ミサイルを披露する軍事パレードを実施し、ユン・ソク・ヨル大統領は、核兵器を使用すれば体制の終焉を意味すると金氏に警告した。
また、平壌はゴミを入れた風船を韓国に飛ばしており、AFP通信の記者が金曜日の早朝、ソウル上空に多数の風船が浮かんでいるのを確認した。ソウル軍は、夜通し風船が飛ばされているのを確認したと発表した。
公式の朝鮮中央通信によると、金総書記は「敵軍が北朝鮮の主権を侵害している」場合、「核兵器を含む保有するあらゆる攻撃力をためらうことなく使用する」と述べた。
国営メディアの映像には、いつもの革ジャンを着た金正恩氏が特殊部隊の訓練イベントで演説する様子が映し出された。
そこで彼は、政権の終わりに近づくユン氏の発言を厳しく批判し、米国との同盟関係について「騒ぎ立てている」と非難した。
核兵器を保有していないソウルは米国の「核の傘」に守られており、1953年の朝鮮戦争終結以来、ワシントンは平和条約を結ばないまま、数万人の軍を駐留させている。
金委員長は、ソウルとワシントンこそが「地域の安全と平和を破壊している」と述べ、韓国の指導者を「異常な人物」と非難したとKCNAは報じた。
火曜日には、戦闘機がソウル中心部を飛び、戦車が市内を行進した。韓国は、地下壕を破壊できる同国最大の弾道ミサイル「ヒョンム5号」を初めて公開した。
また、米軍のB-1B戦略爆撃機もF-15K戦闘機に護衛されて、火曜日の早朝に同式典の上空を飛行した。
ワシントンは定期的に核戦力を朝鮮半島に展開しており、北朝鮮の脅威が高まる中、韓国を保護する姿勢を強調している。
韓国の「国防の日」を祝う式典で、ユン氏は「北朝鮮が核兵器を使用しようとした場合、韓国軍と米国、そして韓米同盟による断固とした圧倒的な対応に直面することになるだろう」と述べた。
「その日が北朝鮮体制の終焉となるだろう」と付け加えた。
ソウル統一部は水曜日、北朝鮮が来週の国会会議で、1991年に締結された画期的な南北合意を破棄する見込みであると発表した。これは、金総書記が韓国を公式に敵国と規定する取り組みの一環である。
今年初めには、金総書記は統一関連条項を憲法から削除する一方、韓国との関係改善を目的とする機関を廃止するよう指示した。
また、先月には北朝鮮がウラン濃縮施設の画像を初めて公開し、金総書記が同施設を視察する様子が映し出された。金総書記は、自国の核兵器を増強するために遠心分離機の増設を呼びかけた。
韓国の情報機関はその後、前例のないこの公開は「米国に向けられたもの」であり、北朝鮮は2桁の核兵器を製造できる能力があるとみられると発表した。
先週、ある議員が記者団に語ったところによると、国家情報院は、北朝鮮が11月の米国の選挙後に7回目となる核実験を行う可能性があると警告したという。
AFP