
安倍晋三首相は16日、医療現場で不足するマスクや医療用ガウンなどの生産に協力する企業幹部と首相官邸でテレビ会議を行い、さらなる増産を呼び掛けた。治療薬として期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」についても、安全性に十分留意した上で、使用を拡大する考えを示した。
首相は会議で、「国の総力を結集して医療現場を支えないといけない。もう一段の力を貸していただけるようお願いする」と要請。アビガンに関しては「症状改善に効果が出ているとの報告もあり、観察研究の下、希望する患者への使用をできる限り拡大していく」と述べた。
アビガンの原料生産を担うデンカの山本学社長は、「原料を一日も早く確実に供給する」と強調。ユニチャームの高原豪久社長はマスクの月間供給量をさらに増やすと説明し、ANAホールディングスの片野坂真哉社長は医療用ガウンの縫製に協力する意向を示した。
時事通信社