



福島(日本): 14年前の東日本大震災で大きな被害を受けた福島県浜通り沿岸地域に、「福島イノベーション・コースト構想」のもと、革新的技術の研究開発拠点が誕生した。
福島イノベーション・コースト構想は、2011年3月の大地震、津波、原発事故によって浜通りとその周辺地域が失った産業を再建するための国家プロジェクトである。
補助金や研究開発のための試験施設など、企業への支援を提供し、廃炉、ロボット・ドローン、エネルギー・環境・リサイクル、農林水産、医療、航空宇宙の6つの主要分野に焦点を当てている。
この枠組みを通じて、日本中のスタートアップやその他の企業が浜通り地域の自治体に向かっている。これらの地域では、さまざまな分野で次世代技術の実証実験が日々行われている。
今や日本のイノベーションの最前線と目されているこの地域で新しい技術やビジネスを育成することで、震災からの復興に貢献するだけでなく、地域の持続可能な発展にもつながることが期待されている。
その一例が、南相馬市にある福島ロボットテストフィールドである。ここは、陸・海・空の試験環境を提供するユニークな研究開発センターである。
2020年3月に全面オープンした福島ロボットテストフィールドは、東西約1,000メートル、南北約500メートルに及ぶ。フィールド内には無人航空機(ドローン)エリア、インフラ点検・災害対応エリア、水中・海洋ロボットエリア、開発拠点エリアがあり、陸・海・空のロボットを試験できるユニークな研究開発拠点となっている。