
東京:外務省はラマダン(断食月)期間中の渡航者に注意を呼びかけている。
外務省領事局は、ラマダン期間中の渡航者に対し次のように注意喚起をしている。
「過去に、イラク・レバントのダーイシュやその支持者等の国際テロ組織によるラマダン及びイード期間中のテロが多数発生しています。また、同組織は過去にもラマダン期間中のテロ攻撃を呼びかけています」
そして、また2016年にドイツ、フランス、英国、ベルギー、米国、7人の日本人が殺害されたバングラデシュでの事件を含む、ラマダン中に発生したテロ攻撃のリストを紹介している。
同省は、海外安全ホームページなどで最新情報を入手し、「金曜日は特に警戒」し、公共交通機関や宗教施設、政府関係施設、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、スーパーマーケット、ナイトクラブ、映画館など多くの人が集まる施設では注意するよう呼びかけている。
同ホームページでは、他にも危険な場所が多数あると説明し、柵のある歩道を選び、可能な限り街灯のある場所を利用するよう市民に呼びかけている。
また、「爆発音や銃声が聞こえたら、すぐにその場に伏せてください。周囲の状況を確認し、『逃げる』か『隠れる』かを決めてください。『逃げる』場合は、銃弾を遮るバリアなどを利用してください。爆発は何度も起こる可能性があるので、直ちにその場を離れること。ナイフを持った人に襲われる危険がある場合は、犯人から距離を置いてください」と書かれている。
更に家族、友人、職場に旅程や連絡先を知らせるように、ともアドバイスしている。
同省はまた、「海外に進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」、「海外渡航時のテロ・誘拐対策」、「中小企業のための海外安全対策マニュアル」などのパンフレットも発行している。
東京のイスラム教関係者は、このような勧告はラマダンや、イスラム教徒に否定的なイメージを与えると失望を表明した。