
東京:日本は1月から、海底からレアアース(希土類)鉱物を採取する世界初の試みを開始する。
今週初め、日本は米国、インド、オーストラリアと協力し、重要な鉱物の安定供給を確保することを約束した。新技術に不可欠な資源で中国が優位に立つことへの懸念が高まる中だ。
レアアース(地殻からの抽出が困難な17種類の金属)は、電気自動車からハードディスク、風力タービン、ミサイルに至るまで、あらゆるものに使用されている。
国際エネルギー機関(IEA)によれば、中国はレアアース採掘量のほぼ3分の2を占め、世界の精錬生産量の92%を占めている。
日本の深海科学掘削船「ちきゅう」は1月から、レアアースを含む海底堆積物を回収するための「テストクルーズ」を実施すると、日本の省庁横断戦略的イノベーション創造プログラムの石井正一ディレクターは述べた。
「水深5,500メートルからレアアースを回収するテストは世界初です」と石井氏はAFPに語った。
「このクルーズの目的は…すべての採掘装置の機能をテストすることです」と石井氏は付け加えた。
「ちきゅう」は、太平洋に浮かぶ南鳥島周辺の日本の経済水域で掘削を行う。
日本の日経産業新聞は、このミッションは約3週間かけて海底から35トンの泥を採取することを目的としていると報じた。
1トンあたり約2キログラム(4.4ポンド)の希土類鉱物が含まれていると予想され、現代の電子機器に不可欠な磁石を作るためによく使われる。
深海採掘は地政学的な火種となっており、ドナルド・トランプ米大統領が国際水域での採掘を急ピッチで進めようとしていることに不安が高まっている。
北京は4月以降、中国からのレアアース輸出にライセンスを要求しているが、これは米国が中国製品の輸入を制限したことに対する報復と見られている。
環境保護運動家は、深海採掘は海洋生態系を脅かし、海底を破壊すると警告している。
国際海底機構(International Seabed Authority)は領海外の海底を管轄しており、今月末には深海での採掘を規制するための世界的な規範を議論するための会合が開かれる。
AFP