
コロナ禍による経済活動の自粛から再開が進む日本では、医療団体が「2歳未満の子どもにはマスクを着用させるべきではない」と保護者に対して緊急警告を出した。呼吸がしにくくなり、窒息のリスクを高めるということだ。
国内での感染者数減少を受け、安倍総理大臣は月曜日、東京を含む5都道府県での緊急事態宣言を解除した。しかし再び感染が広がった場合は、緊急事態宣言を再発令する可能性があると警鐘を鳴らしている。
新型コロナウイルスの流行により経済封鎖していた各国では規制が緩められ、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保が難しくなった。これについて世界の医療専門家は、感染拡大を防ぐためマスクを着用するよう人々に呼びかけている。
しかし日本小児科医会は、乳児のマスク着用は非常に危険であると保護者に警告している。気管が狭いため、マスク着用によって呼吸がしにくくなり、心臓への負担がかかるということだ。さらに熱中症のリスクも高まるという。
公式ウェブサイトには、「2歳未満の子どもに、マスクを使用するのはやめましょう!」と記載されている。
同医会によると、新型コロナウイルスの感染で子どもが重篤化した例は非常に少ない。また、感染例のほとんどは家族にうつされたもので、学校や保育施設でのアウトブレイク(集団感染)はほぼ発生していないということだ。
米国疾病予防管理センター(CDC)と米国小児科学会も、2歳未満の子どもはマスクを着用するべきではないとの見解を示している。
ロイター通信