
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の全面解除から一夜明けた26日、臨時休業していた東京都内の大手百貨店が相次ぎ営業を再開した。食料品フロアのみの営業を続けていた小田急百貨店新宿店や大丸東京店、松坂屋上野店では同日午前、約1カ月半ぶりの全館での営業となった。
小田急新宿店の正面玄関前には、体温測定のためのサーモグラフィーが設置され、午前10時半の開店を待つマスク姿の客の列ができた。開店後は食品だけでなく、化粧品や衣料品の売り場に立ち寄る客の姿が見られた。再開を待ちわびたという都内在住の60代の女性は「遅くなったが、母の日(10日)のプレゼントを買いに来た。やっと来られてうれしい」と話した。
大手百貨店では既に、宣言解除を待たずに高島屋やそごう・西武が都心の旗艦店の営業を再開。休業中の三越伊勢丹ホールディングスも30日から首都圏で営業する。ただ各店とも、感染防止を徹底するため、館内消毒の徹底や混雑時の入店規制などを実施しているほか、当面は時間を短縮しての営業となる。客足や売り上げの回復にはかなりの時間がかかりそうだ。
JIJI Press