
米ワシントン大の保健指標評価研究所(IHME)は26日、新型コロナウイルスによる日本での死者数(同日時点で874人)が今後緩やかに増え、8月4日までに1221人になる可能性があると予測した。
また、感染が急速に拡大しているブラジルの死者数の見通しを12万人超に上方修正し、国別で最多の米国に迫ると予想した。IHMEの予測は米政府も頻繁に引用している。
日本の医療機関の受け入れ態勢について、IHMEは「全国規模で見ると、新型コロナによる患者の需要が、一般病床と集中治療室(ICU)の受け入れ可能数の合計を上回ることはない」と分析。日本で人口当たりの感染検査件数が4月以降、大幅に増えているとも指摘した。
ブラジルに関しては、新たにミナスジェライス州などを調査対象に追加し、8月上旬までの死者数を従来予測の約8万8000人から約12万6000人に上方修正。多くの州で新型コロナによる病床の需要が受け入れ上限を上回っており、「今後数週間で状況がさらに悪化する恐れがある」と警告した。
IHMEは今月4日、米国の8月までの死者数について、一部州での経済活動再開を踏まえ、予測をそれまでの2倍近い13万4475人に修正。10日には「人の移動の活発化」などを考慮し、13万7184人に再修正している。
JIJI Press