

安倍晋三首相と東京都知事再選を果たした小池百合子氏が月曜、来年の東京オリンピック・パラリンピックを安全に開催すべく新型コロナウイルス感染拡大への対応で連携していくことを確認し合った。
コロナ対応で都民の支持を集めて小池氏が圧勝した翌日、両者は総理執務室で会談した。安倍首相は日曜の小池氏の都知事選圧勝に祝意を述べ、「我々はこれまで以上に密接に連携していくことが必要になる」と述べた。
東京都ではこのところ感染者数が増加していることから感染拡大再燃の懸念についても議論された。政府は「最大限の緊張感をもって注視している」と首相は述べた。
小池氏は背中に東京都のロゴが入った作業ジャケットで現れ、さしあたりの課題は感染拡大の阻止であり首相に支援を求めたと述べた。
「政府の力を借りて何としてでも感染症に打ち勝ち、その勝利の証としてオリンピック・パラリンピックへとつなげていきたい」と小池知事は述べた。
ウイルスのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査を増やしていくにあたり、東京都は医療機関を財政支援していくと知事は表明した。
また感染症による移動制限の緩和が予定されるなか、小池知事は政府に対して都道府県境の管理強化を求めた。
東京都初の女性知事である小池氏(67歳)は、2021年9月に任期を終える安倍氏の後継者候補のひとりと見られている。安倍氏の政党のなかでも超保守派である小池氏は、環境大臣や防衛大臣という重要ポストも務めたことがある。
しかし同氏は現在のところ国政への復帰については考えていないとし、1400万人の都民の命を守ることに集中すると述べた。東京都は1兆ドル経済の巨大都市だ。
首相との会談後に小池知事は、厚生省や他の専門家と協力して東京都の疾病予防管理センターを設置するとの公約を再確認した。また、コロナにより来年に延期された東京オリンピックをよりシンプルなものにすることへの理解を人々に求めた。
公共放送のNHKは、出口調査の回答者のうち74%が小池氏を支持し、63%が同氏のコロナ対応を評価しているとの結果が出たとした。
通勤電車の混雑緩和、保育施設や高齢者施設の拡充、過重労働の廃止といった公約のすべては果たしてはいないものの、小池氏のコロナ対応については批判者たちも概ね評価している。
時事通信/AP