

東京:オリンピックが始まるはずだった金曜、日本の国立競技場前にマスクを着けた数十人の抗議者たちが集まり、来年のオリンピック開催に反対した。新型コロナウィルスの危険性を考慮しての抗議活動である。
同大会は今年3月、コロナウィルスが世界中に広がったため延期され、政府は来年に先送りすることを決断した。
しかし日本では大規模なスポーツイベントを安全に開催できるのかという疑問が生じており、来年だとしても大会を開催することへの反対意見が拡大している。
「大きな誤りだと確信しています」と、この小規模な集会に参加するため東京郊外からやって来たアーチストのトヤマカイ(44才)は述べた。
「日本にオリンピックを強行する責任はありません」と彼は言う。
「コロナウィルスが収まらない間にオリンピックを開催すべきではないという事実について、もっと多くの人が声を上げるべきだと思います」と、オリンピックのシンボルマークと「declaration of no Olympic Games(オリンピック不開催宣言)」という文字で飾られた黒のロングコートを着たトヤマは述べた。
共同通信の最近の調査によれば、大会を予定通り来年開催することに賛成しているのは回答者のうち4分の1以下であることが分かった。東京のオリンピック誘致キャンペーンが成功を収めた2013年の盛り上がりからすれば、これは劇的な変化である。
当時は東京都民の70%もが大会開催を支持しており、これが国際オリンピック委員会(IOC)に対する東京の売り込みの重要な要素だった。
オリンピック主催者たちは参加が見込まれる11,000人のアスリートが安全に東京へと旅し、世界クラスの環境で競い合えるように、可能な限りのあらゆる努力をすると述べてきた。
しかし専門家たちは、コロナウィルスに対する効果的なワクチンが開発され、世界中に配布されない限り、開催は難しいだろうと言う。
この世論の変化は、政府が緊急事態を解除した後、日本の首都でコロナウィルス感染が新たに急増している中で起こっている。
ロイター