
東京 ― AP通信
富士山へ登る様子をYouTubeでライブ配信中の男性が雪の斜面を滑落し、警察による捜索が行われている。
山頂付近から男性が滑落する姿が配信された翌日の水曜、救助隊10人が2日目の捜索活動にあたっていると静岡県警が発表した。静岡県と山梨県をまたぐ富士山は日本最高峰の山である。
ライブ配信の視聴者から通報を受けた県警は、火曜日に捜索を開始していた。
「雪の富士山へGO」というタイトルの動画では、TEDZUを名乗る男性が息を切らしてこう言う「山頂に急いでいます」
「手が冷たいけど、スマートフォンを操作しないと」「カイロ持ってこなかった」。男性は何度も手が冷たいと訴えていた。
男性は、手を温めるために脇に入れるなど様々な方法を試す。崖のフェンスに沿って歩くにつれ、雪の積もった通路は幅が狭くなる。通路が斜面になっている場所に差し掛かり、男性は滑落しないよう自分に言い聞かせる。
「なかなか危ないここ」「岩を使っていこう」「30度くらいの坂になっている」
「あっ、滑る」という男性の声と共に、動画では滑落の音が聞き取れる。
滑落の勢いは増す。男性は頭から滑落し、登山用ストックを放り投げ、そこで動画は突然途切れる。
富士山の登山シーズンは先月に終了している。県警によると、閉山期間中に登山客の入山を禁止する法律はないという。
雪の中で遭難者を捜索するのは困難であると静岡県警の担当者は言う。