
台風14号は10日、東海沖から伊豆諸島に接近し、台風の東側に延びる前線が活発化して大雨となった。気象庁は同日午後5時に東京都の三宅島(三宅村)と御蔵島(御蔵島村)に大雨特別警報を発表し、11日午前0時半に大雨警報に切り替えた。
同庁の中本能久予報課長は10日夕に記者会見し、「災害が既に発生している可能性が高く、緊急に身の安全を確保してほしい」と呼び掛けた。大雨警報切り替え後も土砂災害に警戒が必要という。
三宅島・三宅坪田では10日午後5時ごろまでの1時間に86.0ミリの猛烈な雨が降った。午後11時までの72時間(3日間)雨量は584.5ミリに上った。伊豆諸島では12日午前0時までの24時間雨量が200ミリと予想される。暴風や高波にも警戒が必要。
三宅村は1553世帯の2388人、御蔵島村は174世帯313人にそれぞれ避難指示を出した。
14号は11日夜には八丈島の南方へ遠ざかり、12日に熱帯低気圧に変わる見込み。
和歌山県によると、同県串本町で9日午後6時ごろ、50代女性が強風にあおられ転倒し、左足を骨折する重傷を負った。
14号は11日午前0時、八丈島の南南西約140キロの海上を時速20キロで東へ進んだ。中心気圧は985ヘクトパスカル、最大風速30メートル、最大瞬間風速40メートル。北側130キロ以内と南側75キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、北東側390キロ以内と南西側280キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
JIJI Press