
菅義偉首相は10日、東日本大震災の復興状況を視察するため、就任後初めて宮城、岩手両県を訪れた。視察後、首相は「被災地の復興、東北の発展に全力で取り組んでいく決意を新たにした」と強調した。岩手県宮古市で記者団の質問に答えた。
首相は来年3月で震災から10年の節目を迎えることに触れ、「復興の総仕上げの段階になってきている。残された課題に内閣として全力で応援をしていきたい」と語った。
一方、東京電力福島第1原発から出る処理水を海洋放出する政府方針について記者団に問われた首相は、「極めて重要なことであり、いつまでも先送りすることはできない」と述べた。
首相の被災地訪問は、9月の福島県以来2回目。宮城県東松島市の復興再生多目的施設「あおみな」を訪問し、地元首長から復興状況の説明を受けた首相は「目に見えないいろんな問題があると思うが遠慮なく(意見を)寄せてほしい」と求めた。
岩手県宮古市では、震災遺構として一般公開している「たろう観光ホテル」を見学した。
JIJI Press