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福島、オリンピックの聖火が復興への光となることを願う

写真は2021年2月28日に福島県広野町の公民館で撮影された東京2020オリンピックのマスコット。(AFP通信)
写真は2021年2月28日に福島県広野町の公民館で撮影された東京2020オリンピックのマスコット。(AFP通信)
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23 Mar 2021 05:03:09 GMT9
23 Mar 2021 05:03:09 GMT9

福島:木曜日に福島で東京オリンピックの聖火リレーがスタートする時、聖火ランナーたちは、2011年の震災から10年を経て、この地域が「核で荒廃した土地」ではないことが世界に示されることを期待している。

パンデミックは、かつて地震と津波からの「復興オリンピック」と呼ばれた大会に影を落としたかもしれない。しかし福島の聖火ランナーたちは、聖火リレーが自分たちの故郷に新たな光を当ててくれると語っている。

聖火リレーに参加する地元テレビ局のレポーター、野尻英恵さんはAFP通信の取材に対して次のように話した。「遠くから見ると、福島は時間が止まった場所のように見えるかもしれません」

「しかし、沿道に並ぶ観客や聖火ランナーの情熱を目の当たりにすれば、福島のイメージは一新されると思います」

ウイルスの影響で延期されていた聖火リレーは、2011年3月11日に発生した巨大地震と津波によってメルトダウンした福島第一原子力発電所から約20マイル(32キロメートル)の地点からスタートする。

約18,500人が死亡または行方不明となり、そのほとんどが津波の犠牲者だった。

何万人もの人が避難を余儀なくされ、放射能の影響で何年も住めない地域があった。

この地域の復興はまだ完全ではない。しかし住民は復興の歩みを世界にアピールする準備ができている。

聖火リレーはサッカー練習施設のJヴィレッジからスタートする。Jヴィレッジは、かつて原発事故の除染作業にあたる最前線の司令部として使用された。

現在は再び本来の目的に沿って利用され、きれいな緑のピッチが練習するサッカー選手たちを迎えている。

「震災から10年後に福島から聖火リレーが始まるのは、とても意味のあることだと思います」と野尻さんは話す。

オリンピックと聖火リレーはパンデミックのために1年遅れている。そしてウイルスへの懸念が続いているため、聖火イベントは縮小され、出発式と最初の工程は一般公開されなかった。

約1万人の聖火ランナーが日本を縦断するルート沿いでの応援は禁止されており、大勢の人が集まった場合は聖火リレーが中断される。

初日の聖火ランナーを務める西本由美子さんは、参加者を減らしてプログラムを簡略化した非公開の出発式に「複雑な気持ち」を抱いている。

「地元の人たちは聖火リレーを楽しみにしていました。そして、中には見に行きたいという人もいました」と語る西本さんは、地域の復興に向けた取り組みの1つである2万本の桜を植える地域プロジェクトを率いている。

「屋外のイベントであることを考えると、主催者はもっと努力できたのではないかと思います。感染症の状況は、東京とは異なります」

しかし西本さんは、このイベントを福島の復興の「良い面」と「悪い面」の両方を示す機会だとし、ウイルスのせいで台無しにしたくないと考えている。

主催者は被災地にとってのオリンピック開催のメリットを強調してきた。

しかし、一部地域は放射線量が高いために立ち入りが禁止されている。そして、空洞化した町には地域社会を再建するために人々を呼び戻すのに苦労しているところもある。

野尻さんは次のように話す。「聖火リレーはまだ人々が戻れない地域を通過することになり、これを覆い隠すことはできません。これが現実で、理解しなければならないことです」

「しかし多くの人が前に進み、笑顔で生活しています。それを見てほしいと思っています」

2007年から福島に住んでいるカナダ人の福島大学講師、ウィリアム・マクマイケルさんは震災後、海外からの学生を招待して認識を変えようとしている。

マクマイケルさんは、「世界が福島について言っていることと、実際に福島で起こっていることとの間には大きなギャップがあります」と語り、日本国外では福島が「核で荒廃した土地」として描かれていると主張した。

聖火リレーの3日目に走るマクマイケルさんは、福島の実情を世界に知ってもらいたいと考えており、福島の住民には「世界中が今も自分たちのことを考えてくれていることに気づいてほしい」と考えている。

福島はオリンピックで野球やソフトボールの試合を開催し、大会に積極的に関わる。

野尻さんは、福島が世界に重要な教訓を与え、困難な時に希望を与えることができると考えている。

野尻さんは次のように話した。「10年前、福島は他の国が経験したことのないような災害に見舞われましたが、立ち直ることができました」

「世界が危機に直面している今だからこそ、福島の前向きな姿勢を見てもらいたいと考えています」

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