
12カ国の防衛トップらは3月28日、前日のミャンマーでの大量殺戮を共同で非難した。前日、治安部隊がデモ参加者に発砲を開始した後、子どもたちを含め、少なくとも90人が死亡した。
国内の監視団体によると、新たな臨時政府を国民に押し付けた国軍は3月27日、毎年恒例の国軍記念日に強大な権力を誇示し、2月1日のクーデター以降、死亡者数は少なくとも423人に達したという。
軍の司令官たちが文民政府の指導者、アウン・サン・スー・チー氏を追放し、拘束して以来、ミャンマーは混乱に陥っており、民主主義への復帰を求める集団抗議行動が起きている。
アメリカ、イギリス、日本、オーストラリアをはじめとする12カ国の防衛大臣は28日、ミャンマー国軍の民間人への殺傷力の高い武器の使用を厳しく非難した。
「真の軍隊は国際的な行動基準に従って、自らが仕える国民に危害を加えるのではなく、国民を保護する責務がある」と、稀に見る共同声明を発表した。
「私たちはミャンマー国軍が暴力を止め、クーデターによって失ったミャンマー国民の軍への尊敬と信頼を取り戻す努力をするように促したい」
クーデター以降で最も血が流れた日の後、28日全国的に行われる葬儀に、会葬者らが参列する。
首都ネピドーで27日、軍隊と軍用車両の壮大なパレードがあり、軍事政権のミン・アウン・フライン国軍総司令官は演説で、「テロ」行為は容認できないと警告した。
国内の監視団体、政治囚支援協会(AAPP)によると、最大都市ヤンゴンをはじめとして、9地域の40以上の郡区で、軍が実弾を使用して、国内中で暴行が発生したという。
日没までにこの日は、国軍が実権を握って以降、死亡者数が最も多い日となり、少なくとも90人が死亡した、とAAPPが述べた。「国軍の軍隊が住宅地に機関銃を発射し、その結果、10歳から16歳までの子どもたち6人を含む多くの市民が殺害されました」と、AAPPは述べた。
「非合法な軍事政権が子どもたちを標的にしているのは、まさに憂慮すべき残虐行為です」。モン州のチャイットー郡区のある記者が実弾で撃たれ、足にけがを負ったとAAPPは述べた。
ミン・アウン・フライン総司令官は27日、パレードでの演説で、もう一度このクーデターを擁護し、新たな選挙の後に権力を禅譲することを約束した。
しかし、同司令官はまた、反クーデター運動に対して脅迫し、「国の安定と安全に悪影響を及ぼしかねないテロ」行為は容認できないとも警告した。
「もし彼らが法を守らず、法を犯すなら、望まれる民主主義は規律のないものとなるでしょう」と、同司令官は述べた。国軍記念日では、第二次世界大戦中に日本の占領下にあった国内での一斉蜂起をたたえ、外国の軍関係者や外交官が参加する軍事パレードが大抵主要行事となっている。
28日のこの行事に出席した8つの国際代表団の中には、中国やロシアの代表団が含まれている、と国軍が発表し、国営メディアの放送が、ロシアのアレクサンドル・フォミン国防副大臣が臨席する姿を映していた。
その一方で、ミャンマー東部の反政府武装組織は、軍事基地を占拠した数時間後、28日遅くに空爆を受けたと述べた。
軍が実権を握って以来、カレン族の代表と主張しているこの国の最大の武装集団、カレン民族同盟(KNU)の第5旅団に対する空爆は初めてだった。
国軍からこれに対してのコメントはなく、死傷者数も正式に明らかにしていない。
AFP通信