
全日本空輸は29日、スマートフォンアプリで新型コロナウイルス感染症の陰性証明を提示することで、空港での手続きを簡素化する実証実験を実施した。紙の陰性証明書の提示が不要になるほか、渡航先ごとに異なる検疫基準を満たしているかをアプリで判別。国際線の利用回復をにらみ、実用化を目指す。日本航空も来月2日に実験する。
全日空と日航は、アプリ「コモンパス」を開発するスイスの非営利組織コモンズ・プロジェクトと連携。コモンパスの実験は、海外の航空会社が4カ国・地域で行っているが、国内では初めて。将来的にはワクチン接種記録を組み込むことも目指す。
29日は羽田空港でニューヨークに向かう全日空の乗客2人が協力。パスポート情報と検査結果を表示したアプリ画面をカウンターで提示し、手続きを済ませた。参加した福島県二本松市の看護師、大里郁子さん(44)は「アプリを使ってスムーズに手続きができ、良かった」と語った。
JIJI Press