
東京: 世界陸連のセバスチャン・コー会長が日曜、コロナウィルスで延期されている東京オリンピックは、日本や他の国で感染が急増しているにもかかわらず、「希望と楽観の光」になることができるとの考えを示した。
東京や日本の他の地域でウィルスのため発せられている非常事態宣言は、大会が始まる予定日まで3ヶ月足らずとなった金曜に延長された。
この緊急措置は、オリンピック主催者が懐疑的な日本国民の説得に苦労している中で行われた。日本国民は、海外のファンや、おそらく国内のファンも、会場での観戦が禁止されるにもかかわらず、大会が感染を広げることを恐れている。
しかしコー氏は、東京オリンピックスタジアムで無観客開催された陸上テストイベントにおいて、大会は世界に「大きな影響を与える」ことができるとの考えを述べ、「我々は懸念を非常に真剣に受け止めている」として、日本国民を安心させるために動いた。
「すぐに何らかの形で正常に戻ることを願っている世界において、大会は希望と楽観の光としての役割を果たすと考えている」と、コー氏は記者たちに語った。
「これらの大会は、日本に対してだけでなく、世界がかなり困難で痛ましい数ヶ月を受け入れている時期に、強力で持続的な遺産を残すことになると思う」
日本のCOVID-19の流行は依然として多くの国よりも抑えられており、死者数は10,500人をわずかに超える程度である。
しかし、ワクチン展開の動きは鈍く、一部の地域ではより感染力の高い変異種が感染の新たな波に拍車をかけているため、感染者数が記録的な数に増えている。
大会のため200の国と地域から10,000人以上のアスリートが東京へ来ることになっており、国内の多くのファンの会場観戦方法(もしできるのであれば)に関しては、6月に決定が下されることになっている。
東京都知事に立候補したこともある弁護士が水曜に開始した「人々の命を守るため東京オリンピックの中止を」と題したオンライン嘆願活動は、300,000人以上の署名を集めている。
海外からの9人を含む420人のアスリートが参加した日曜の陸上テストイベント会場の外では、約100人のグループが抗議運動を行った。
オリンピック主催者は大会が安全に開催できると主張しており、選手に対しては厳格なガイドラインを制定し、もしルールを破った者は追放される可能性もあると警告している。
「ルールや規制を守ることの重要性を理解せずにここに来ている陸上連盟はない」と、コー氏は述べた。
「アスリートはここに来ることを非常に強く望んでいるが、彼らは感染が広がらないように、できることは全てやる責任が伴う事も知っている」
コー氏は、ウィルスによる制限は「どのような状況下においても通常と同じではない」ことを意味し、どの選手が大会に出場する資格を持つか判断するのに「完璧な解決策」はないことを認めた。
しかしコー氏は、競争は「公平」であり、制限に対処する選手の能力には「常に驚かされてきた」と主張した。
「全員がここで同じ船に乗っていると考えている」
AFP