
全国知事会(会長・飯泉嘉門徳島県知事)は29日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の延長決定を受けてテレビ会議を開き、政府への提言をまとめた。変異ウイルスへの対応強化やワクチンの円滑な接種に向けた支援、経済・雇用対策などを求めている。
提言は「重症者数や病床利用率の高止まりなど予断を許さない状況が続いている」と指摘。対策の対象や達成目標を明確に示した上で、簡単に再拡大しないレベルにまで感染者数を減らすための徹底的な感染抑制措置の実施を要望した。
特に感染拡大地域との往来は極力行わないよう国が強力に呼び掛け、旅行キャンセル料の全額負担など実効性のある措置を講じるよう要請。英国型よりさらに感染力が強いとされるインド型変異ウイルスの封じ込めに向け、地方の検査体制整備への支援や水際対策の強化を訴えた。ワクチン接種に関しては人材確保や財政支援を働き掛けた。
会議には43人の知事が参加。三重県の鈴木英敬知事は、若年層にインド型の感染が拡大した英国を引き合いに「恐らく日本でも同じことが起きる。大きな波が予想される」と警戒感を示した。また、高齢者以外への接種を見据え、ワクチン供給のスケジュールと配分量を明示するよう政府に求める声が続出。一部が保留されているコロナ対策に使える交付金の早期配分の要請も相次いだ。
政府は、感染者は減少傾向に転じたものの、病床の逼迫(ひっぱく)が続いていることなどから、今月末までだった東京、大阪など9都道府県の緊急事態宣言の期限を6月20日まで延長した。
JIJI Press