
自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革担当相(58)、岸田文雄前政調会長(64)、高市早苗前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)は20日、党青年局・女性局主催のオンライン討論会に臨んだ。河野、岸田、高市各氏は日本人拉致問題の解決に向けた日朝首脳会談に意欲を表明。河野、岸田、野田各氏は党改革の一環として総裁選改革に取り組む考えを示した。
河野氏は拉致問題について「北朝鮮は極めて特異な政治体制の国。(金正恩朝鮮労働党総書記との)首脳会談が必要になる」と指摘。実現の環境を整えるため、米国、中国、韓国、ロシアとの意思疎通を進める考えを示した。
岸田氏も「最後はトップ会談に持ち込まなければいけない。しっかりシナリオを考えることが大事だ」と語り、バイデン米政権と話し合いを進めたいと説明。高市氏は「一対一の対談の場を作りたい。(北朝鮮に)乗り込んででもしっかりと話してくる」と自身の訪朝にも言及した。
野田氏は「北朝鮮にルートがないのが問題だ」と述べ、パイプづくりを優先する考えを示した。
討論会では党改革に関する議論も交わされた。河野氏は次回の総裁選に向け、上位2人による決選投票での党員・党友票の比重を高めたいと説明。毎年、東京都内で1日限定で開かれる党大会について、地方で数日間行う方式に改めたいと語った。全国の大学に党支部をつくる考えも示した。
岸田氏は党員募集のデジタル化に加え、総裁選にオンライン投票を導入する構想を披露。野田氏は過去に自身の総裁選出馬を阻んできた推薦人20人のハードルの引き下げを提唱した。
憲法改正に関しては、河野、岸田、野田各氏が野党や国民との合意形成を重視する考えを示したのに対し、高市氏は「時代に合った憲法にしていく。(衆参の憲法)審査会の回数を増やさなければいけない」と議論加速を目指す考えを示した。
時事通信