
ソウル時事:韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は19日、東部の咸鏡南道・新浦一帯から日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。韓国軍は発射されたのは1発と発表したが、岸田文雄首相は、北朝鮮が弾道ミサイル2発を発射したと述べた。新浦の造船所では潜水艦の建造が進められており、軍事力増強を進めている北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行った可能性もある。
弾道ミサイルは発射を禁じた国連安全保障理事会の決議に違反しており、安保理は緊急会合を開き、対応策を検討するとみられる。
北朝鮮は9月以降、ミサイル関連活動を活発化させており、新型の長距離巡航ミサイル、短距離弾道ミサイル、極超音速ミサイル「火星8」などの発射実験を相次いで実施。今月11日に開幕した国防発展展覧会では、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や新型ミサイルなどが展示され、金正恩総書記は軍事力を強化していく方針を強調した。
韓国政府は発射を受けて、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を緊急招集。韓国メディアによると、ヘインズ米国家情報長官と滝沢裕昭内閣情報官が訪韓中で、19日に韓国の朴智元・国家情報院長を交え、北朝鮮問題などをめぐり日米韓情報トップによる会談が行われるもようだ。
時事通信