
農林水産省は火曜日、今冬日本国内で3例目となる高病原性のH5N8型鳥インフルエンザの流行が養鶏場で検出されたと発表した。
農林水産省のサイトの発表によると、この鳥インフルエンザの流行は、日本の南西に位置する鹿児島県出水市にある約1万1000羽のニワトリを飼育する養鶏場で月曜日に発見された。
ここ数日ヨーロッパとアジアで病原性の高い鳥インフルエンザの流行が深刻になっていると国際獣疫事務局に報告されており、ウイルスがまた急速に広がっている兆候が見られる。
農林水産省は「高病原性鳥インフルエンザのウイルスはNA型だと判明し、H5N8型であると確認した」と発表した。
今年世界中で鳥から人への感染が増加しており、世界がコロナウイルスの流行から少しずつ回復してきている中で、疫学専門家たちの懸念材料になっている。
中国でのH5N6型鳥インフルエンザの人への感染が、昨年5件だったのが今年は21件で、6人が死亡、その他は重体だと世界保健機関(WHO)に報告されている。
また2月には、ロシアで鳥から人へのH5N8型の初の感染が確認されたとWHOに報告があった。その時は人から人への伝染は確認されていない。
日本は今月初旬の1例目の報告後、国内で生産された鶏肉と鶏卵の輸出を一時停止した。農林水産省は、それらを食べることにより人が鳥インフルエンザウイルスに感染する可能性はないとしている。
昨年日本は、養鶏場で発生したインフルエンザで過去最悪の冬を経験。約1千万羽のニワトリを殺処分し、三分の一以上の都道府県に影響が出た。
農林水産省によると日本には採卵用の雌鶏が1億8100万羽、食肉用鶏が1億4000万羽いる。
イギリス国民保険サービスのサイトによると、鳥インフルエンザに対して抗ウイルス治療は効果的ではあるが、人へ有効なワクチンは存在しないとしている。
ロイター