
東京:日本の今年の漢字は13日、東京五輪に祝意を表し、「ゴールド」を意味する漢字が投票により決定した。東京五輪は、新型コロナウイルス感染症による延期、性差別スキャンダル、ほぼ全面的な無観客による実施といった悪条件の中、開催された。
日本は2020年東京五輪で、新競技となったスケートボードの4種目の内3つの金を含む、過去最多の27個の金メダルを獲得した。体操のスター・橋本大輝や柔道の阿部詩・一二三兄妹なども金メダリストの一人だ。
「東京オリンピック・パラリンピック大会は明るい話題を生み出し、長きにわたりコロナのパンデミックに苦闘し、暗闇に覆われていた社会に一筋の光をもたらした」と主催者は述べた。
日本国民は必ずしも五輪を祝福していたわけではない。メディアの世論調査によると、五輪開催前、圧倒的多数の国民は2021年夏季に五輪を開催することに反対していたのだ。
日本のテレビ局は、京都市にある古寺・清水寺の森清範貫主が墨を浸した筆で、大きな白い和紙に漢字を揮毫することで発表する様子を生中継で放送した。
候補に選ばれた漢字の上位10位までのほとんどがウイルスに関係したものであった昨年と違い、今年の候補は前向きな意味の漢字が多かった。
今年は「輪」が2位となり、「変」や「新」、「希」といった漢字がそれに続いた。
2020年に選ばれた漢字は「密」で、密集や混雑、近接性を表し、日本国民が感染対策のために回避するよう促されていた「3密」を想起させる漢字だった。
金銭の意味も持つ「金」は2016年と2012年に、それぞれリオ五輪とロンドン五輪が行われた後にも今年の漢字に選ばれたことがある。
そうしたこともあり、今年選ばれた漢字にはオリジナリティがないと指摘した人もいる。ある人はツイッターに「五輪開催年に『金』を使うのは禁止にしてほしい」と記した。
AFP