
ソウル時事:韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は17日午前、日本海に向け飛翔(ひしょう)体を発射した。韓国軍は「平壌の順安空港一帯から東方向に発射された短距離弾道ミサイルと推定される飛翔体2発を捕捉した」と明らかにした。米インド太平洋軍は声明で「弾道ミサイル」と断定した。
岸信夫防衛相は、最高高度約50キロ、通常の軌道なら飛距離は約300キロで、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられると記者団に語った。
岸田文雄首相は17日、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に迅速・的確な情報提供を行うとともに、航空機や船舶の安全確認を徹底するよう指示した。林芳正外相は同日、外務省で記者団に「誠に遺憾だ」と北朝鮮を批判した。
北朝鮮は今年に入り5日と11日に、いずれも内陸部の慈江道付近から「極超音速ミサイル」と称するミサイルを発射。14日にも内陸部から鉄道発射型の短距離弾道ミサイルを2発発射した。
北朝鮮は昨年末の朝鮮労働党中央委員会総会で、米国や韓国への対外メッセージを出さない一方、軍事力強化の方針を表明。「極超音速ミサイル」に対し米国が制裁強化など圧力を強める動きを見せたが、北朝鮮はむしろミサイル開発を加速させている。
時事通信