
東京
木曜日の総選挙でボリス・ジョンソン首相の保守党の地滑り的勝利を見て、日本政府関係者は安堵の息をついた。英国の欧州連合(EU)からの合意なき離脱はこれで回避されることになりそうだからだ。
金曜日にジョンソン首相に送ったメッセージのなかで日本の安倍晋三総理大臣は、選挙の勝利に祝意を表し、ジョンソン氏と引き続き仕事ができることを嬉しく思うと述べた。英国はこれでUR離脱が円滑に行われるための道筋が立ったとし、日本は英国との新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組みたいと安倍首相は付け加えた。
安倍首相は金曜日に東京でのスピーチで、「これで我々は、英国がEU離脱においてどのような道をたどるかを予測する大きな機会を得ました」と述べた。
日本政府や経済界には、「合意なき離脱」となれば英国とEU諸国の間で通関手続きや物流に混乱を招き、英国で操業している日本の工場に不利な影響を及ぼし得るとの懸念があった。
だが選挙で保守党が圧勝したことで、現在の英国政府が10月にEUと合意した離脱プランが英国議会で承認を得られることになる。
「この選挙結果がやっと状況を沈静化します。最悪のシナリオは辛うじて回避されました」と日本政府筋は述べた。
「この選挙結果でイギリスは明確な方向性を示したことになり、我々は外交業務を前に進めることができます」と外務省のある役人は述べた。
いっぽうで英国は、日本を含む11カ国の環太平洋パートナーシップ自由貿易協定(TPP)への参加に興味を示している。「もしイギリスがTPPに参加するならば、日本は心から歓迎します」と安倍首相はスピーチのなかで述べた。
時事通信社