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岸田首相、アフリカへ官民4兆円超=中国念頭、債務健全化を後押し―TICAD8が開幕

岸田文雄首相はオンライン形式で開会式に出席し、今後3年間で官民合わせて総額300億ドル(約4兆1300億円)規模の資金を投じると表明。
岸田文雄首相はオンライン形式で開会式に出席し、今後3年間で官民合わせて総額300億ドル(約4兆1300億円)規模の資金を投じると表明。
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27 Aug 2022 07:08:37 GMT9
27 Aug 2022 07:08:37 GMT9

日本主導でアフリカへの支援や投資について議論する第8回アフリカ開発会議(TICAD8)が27日、チュニジアの首都チュニスで開幕した。岸田文雄首相はオンライン形式で開会式に出席し、今後3年間で官民合わせて総額300億ドル(約4兆1300億円)規模の資金を投じると表明。債務健全化の改革を後押しする方針を掲げるなど、過剰融資が問題視される中国との差別化を図った。

首相は、日本とアフリカを「共に成長するパートナー」と位置付け、「人への投資」と「成長の質」を重視する立場を説明した。その上で、グリーン成長やスタートアップ支援に取り組むと伝達。産業や保健・医療などの分野を中心に、今後3年間で30万人の人材育成を行うと明らかにした。

インフラ開発などのため、アフリカ開発銀行と協調し、最大50億ドルの融資を行う方針も示した。このうち、透明性の高い開発金融の実現に向け、日本として10億ドルの特別枠創設を表明。中国が途上国に多額の借金を負わせて影響力を強める「債務のわな」を念頭に、「強靱(きょうじん)で持続可能なアフリカを支援する」と強調した。

首相はまた、ルールに基づく国際秩序の維持・強化の重要性を訴えた。「自由で開かれたインド太平洋」構想推進や国連安全保障理事会改革で、アフリカとの連携を呼び掛けた。

ロシアのウクライナ侵攻にも言及。「力による一方的な現状変更を許せば、影響はアフリカや世界全体に広がる」と危機感を示した。 

さらに、アフリカの食料危機はロシアに責任があると指摘。アフリカ開発銀行との協調融資で、3億ドルの食料生産支援を行うとともに、20万人の農業人材を育成すると打ち出した。

首相は今回、新型コロナウイルス感染のため、現地入りを見送った。代わって林芳正外相が首相特使として参加。最終日の28日に成果文書を採択する見通しだ。

時事通信

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