日本の大手出版社のトップが、東京オリンピック組織委員会の元理事に賄賂を贈ったとして、火曜日に起訴された。
今回の起訴で、昨年の東京大会に関連する汚職スキャンダルが、日本の映画・エンターテインメント界の大物にも及んだ。
角川容疑者は9月14日、高橋治之容疑者に6,900万円の賄賂を渡した容疑で逮捕された。
広告代理店・電通の元幹部で、2014年に東京オリンピック組織委員会に加わった高橋容疑者は、大会のスポンサー契約で大きな影響力を持っていた。
高橋容疑者は8月以降、3回逮捕または再逮捕されている。
その間、同容疑者の身柄は拘束されたままで、さらに他の2つの会社からの収賄の嫌疑が掛かっている。
日本五輪チームにウェアを提供した衣料品会社AOKIホールディングスと株式会社大広だ。
容疑者の身柄を拘束したまま別の罪に問うことは「人質司法」と呼ばれ、批判も多いが日本では一般的な慣行となっている。
アナリストによれば、五輪スポンサーは50社以上あったため、五輪スキャンダルで逮捕や起訴が数カ月間続く可能性があるという。
出版社の創業者の息子である角川容疑者は、日本のメディアに掲載された声明の中で、会長を辞めると述べた。
「責任を取らなければならないと感じている。角川は重大な課題に直面しており、それを克服するために新しいリーダーシップが必要だ」と述べた。
贈賄の嫌疑で他にも会社関係者数名が逮捕され、その中には角川の社員2名も含まれている。
映画やゲームも制作している、東京に本社を置く角川グループは、告訴を真摯に受け止めていると発表した。
同社は「読者、ユーザー、作家・クリエイター、株主・投資家、その他影響を受けたすべての方々に深く、重ねてお詫び申し上げます」と声明を出した。
検察は、賄賂の見返りとして、高橋容疑者がオリンピックに関連したビジネスで企業に便宜を図ったとしている。
公表されている東京オリンピック・パラリンピックの経費は1.4兆円で、そのほとんどが公費で賄われた。
この大会は新型コロナウイルス感染症のパンデミックで1年間延期された。
AP