Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 日本
  • 駐日ロシア大使、11月下旬離任へ

駐日ロシア大使、11月下旬離任へ

(ANJ/file)
(ANJ/file)
Short Url:
29 Oct 2022 04:10:21 GMT9
29 Oct 2022 04:10:21 GMT9
  • 今年2月にロシアがウクライナを侵攻したことを受けて、西側による対ロ制裁を日本が全面的に支持、両国関係が緊張する中での離任となる。

アラブニュース・ジャパン

東京: ロシアのミハイル・ガルージン駐日大使は後任不明のまま、11月に離任する見込みだと日本のメディアがロシア情報筋の話として伝えた。

2月にロシアがウクライナ侵攻を開始したことを受けて、日本が対ロ制裁を全面的に支持、両国関係が緊張する中での離任となる。

ガルージン氏は2018年3月に駐日大使に着任。ソ連時代から外交官として4回にわたって日本に勤務し、知日派として知られる。

1983年にロシア外務省に入省、2001年から2008年まで駐日ロシア大使館に公使や参事官として勤務。2012年から2017年まで駐インドネシア大使を務め、2018年1月にプーチン大統領によって駐日大使に任命された。

ウクライナ戦争や、日本が領有権を主張する北方領土、ロシアでは南クリル諸島として知られる問題について、ロシアの立場を断固として示している。

先月初めには、ロシアが日本の領事を追放したことへの報復として、日本は札幌駐在のロシア外交官に退去を命じ、ガルージン氏は日本の外務省に招致された。

その際ガルージン氏は、「このような措置は、両国関係をさらに悪化させるだけだ」と述べた。

ガルージン氏はANJの独占インタビューで、日本の制裁は日本に被害をもたらすと指摘した。

ロシアは領土問題解決と平和条約締結のための日本政府との協議を停止し、数十人の日本の政治家、国会議員、メディア関係者のロシアへの入国を禁止する決定を下した。

ガルージン氏はアラブニュース・ジャパンのインタビューで、日本による「広範囲な制裁の適用は誤りだ」と批判しながらも、「数十年にわたる両国の協力は非常に価値があり、互いの利益に適っていた」と述べた。

また、日本が他国と核同盟を結ぶことや、NATOが東アジアに関与することについても警告した。

「NATOをアジア太平洋の問題に関与させようとする米国や日本を含む同盟国の政策は、非常に危険だ。なぜなら、NATOが関与するすべての地域に平和も安定も繁栄もないからだ。イラク、シリア、リビアで何が起こったかを見てほしい。ユーゴスラビアは破壊され、分断された」

「米国はアジアの枠組みの代わりに、AUKUS、クアッドをはじめ、日米、米韓、米豪の軍事同盟のような米国中心の同盟を作ろうとしている。それらは地域を統合するのではなく、地域を分断する閉鎖的な構造だ。我々はアジア諸国に対し、NATOを歓迎することが地域の将来にとって良いのかどうか、検討をおすすめしたい」と述べた。

ガルージン氏は、東アジア首脳会議のようなアジア中心の平和、安全、安定の枠組みには肯定的だとして、米国の戦略を批判した。

また、米国が過去に行なったユーゴスラビアなどへの侵略に対し、声を上げなかった日本やG7、欧州諸国の立場をロシアはダブルスタンダードだと捉えていると指摘した。

「例えば、米国の対イラク攻撃は、イラクに大量破壊兵器があるという主張に基づくものであったが、それは嘘だったことが判明した。しかしイラクは攻撃を受け、破壊され、何十万人もの罪のない人々が殺害されたため、中東は国際テロの拠点となってしまった」

ガルージン氏は、「日本の指導者を含むG7諸国は、ウクライナにおけるロシアの特別軍事作戦の目的と任務を誤解している。非常に大きな現実の脅威を生じさせているのは、ウクライナ政府の対ロ政策であるという明白な事実を完全に無視している」とアラブニュース・ジャパンの取材で語った。

「ウクライナでは、2014年に違法な政権交代をもたらした流血クーデターの後、ロシアとその言語、文化、伝統、共通の歴史、両国関係に関する全てを嫌悪するよう教育され、人々の間の何百万ものつながりが破壊されてきた」

また、ナチスとされるウクライナの急進勢力が権力を握り、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国として知られる地域に対して戦争を宣言した。ガルージン氏は、クーデターが違法であるのみならず、クーデター政府が、ロシア語を禁止し、クリミア半島からすべてのロシア人を追放し、ロシアとのすべての関係を断絶した結果、ウクライナからの分離独立を望む人々はクーデター政府を拒否したのだと付け加えた。

「ウクライナのナチス政権は、主にロシア系住民を攻撃するためにNATOから大量の武器供与を受け、1万4000人が死亡、子どもを含む数百人が負傷した。彼らはその地域に広範囲にわたる荒廃を引き起こした。この8年間、ロシア以外、誰も注目しなかった大量虐殺が続いている」

ガルージン氏は「キエフ政権は、ウクライナ東部の和平合意であるミンスク合意を拒否していた」と述べた。

さらにロシア政府は、いくつかの核保有国が加盟するNATOにキエフ政権が入れば核戦争が起きる危険性があると考えていたと述べた。

ガルージン氏は、ウクライナ政権が米国と協力して、「ウクライナ国内の30以上の公衆衛生研究所で生物兵器の生産を準備しており、それらが米国国防総省の支配下にあった」ことを示す文書をロシアは発見したと述べた。

特に人気
オススメ

return to top

<