アルゼンチンを訪問中の林芳正外相は10日午後(日本時間11日未明)、オンラインで記者会見した。中国政府が日本人へのビザ(査証)発給一時停止を発表したことに対し、「遺憾」の意を表明。外交ルートを通じて抗議し、撤回を求めたことを明らかにした。
中国は日本と韓国を対象に、新型コロナウイルス対策で中国向け水際対策を強化した対抗措置として、ビザ発給手続きを停止した。林氏はこれについて「わが国が国際的な人の往来を止めるものとならないように可能な限り配慮を行って水際措置を実施している一方で、中国が新型コロナ対策と別の理由で査証発給制限を行ったことは極めて遺憾だ」と述べた。
松野博一官房長官は11日の会見で、外務省の船越健裕アジア大洋州局長が在日中国大使館の楊宇次席公使に抗議したと説明。一方、中国に同様の対抗措置を取る可能性については「中国の感染状況、情報開示の在り方なども見つつ、適切に対応する」と述べるにとどめた。
時事通信