
アラブニュース・ジャパン
日本で発生した雪崩で、発見された男性2人の死亡が確認されたが、その内の1人が米国の元プロスキー選手、カイル・スメーン氏であったことがわかった。
カイル・スメーン氏(31)は、日本の白馬乗鞍岳の東側斜面で29日に発生した雪崩により死亡した2人のうちの1人だった。
スメーン氏の父、ウィリアム・スメーン氏は30日、NBCニュースに対し、息子が雪崩事故により死去したことを認めた。
米国のフリースキーチームは、「本日、我々は1人の素晴らしい人物であり友人、そしてスキーヤーでありチームメイトを、山で喪いました」
「スメーンは山の冒険を愛し、また凄まじい競技者であり、そしてそれ以上に素晴らしい人間であり友人でした」と哀悼の意を表した。
オーストリア外務省は1人のオーストリア国民が「悲惨な事故」により死亡したことを伝えたが、詳細は明らかにしなかった。
長野県警は、緊急救助隊が「男性2人の死亡を確認した」と発表した上で、2人の身元や国籍は確認作業を経て公表されるとした。
29日に雪崩が発生した際、2人は他の複数のスキーヤーやスノーボーダーと共に、小谷村にあるスキー場の管理区域外にいた。
2人以外は雪崩に巻き込まれず、無事に下山した。
アウトドア誌『マウンテン・ガゼット』によると、スメーン氏は事故当時、友人のプロスキーヤーであるアダム・ユー氏と、ガゼット誌所属のシニア・フォトグラファーであるグラント・ガンダーソン氏と一緒にいた。
「昨日は私にとって、間違いなく最悪の悪夢の出来事だった」と、ガンダーソン氏は30日、インスタグラムに投稿した。
同氏によると、雪崩は1人のスキーヤーによって誘発され、スメーン氏は「突風によって50メートル吹き飛ばされ、雪に埋もれ、亡くなった」という。
先週、大寒波が長野県を含む日本列島の大部分を大雪で覆ったために、スキーシーズンということもあり多くの外国人観光客が日本を訪れている。
雪崩が発生した地域では、現在も雪崩注意報と大雪注意報が発令されている。
スメーン氏が29日にインスタグラムに投稿した、自身がバックカントリーを滑っている動画に対し、ファンはすぐに哀悼の言葉を残した。
「これが、私が毎年冬に日本を訪れる理由。驚くべき良質な雪、絶え間なく吹きすさぶ風、そして探索すればするほど興味をそそられるような楽しい地形」と、スメーン氏は動画に添えてコメントしていた。