浜田靖一防衛相は22日、北朝鮮の弾道ミサイルが日本の領域に落下する事態に備え、破壊措置の準備を自衛隊に命令した。
これを受け、陸海空自衛隊の関係部隊はミサイル防衛(MD)による迎撃に必要な態勢に入る。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が「軍事偵察衛星」の打ち上げを指示したことを踏まえた対応だ。
弾道ミサイル破壊措置は自衛隊法82条の3の規定に基づく。
命令を受け、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海自のイージス艦が日本周辺海域に展開。空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊などが沖縄県で準備作業を進める。
陸自の部隊も沖縄で展開する。
朝鮮中央通信は今月19日、北朝鮮初の軍事偵察衛星が完成し、金総書記が計画通りの打ち上げを指示したと報じた。
偵察衛星の運用は2021年1月の党大会で決定された計画に盛り込まれ、その後、1号機の準備を今年4月までに終えると表明。日本政府は近く実施する可能性もあるとみて、情報収集や警戒監視を強めてきた。
時事通信