
長野県中野市で住民女性と警察官計4人が殺害された事件で、県警は7日、散歩中だった住民の村上幸枝さん=当時(66)=を刃物で刺して殺害したとして、殺人容疑で青木政憲容疑者(32)を再逮捕した。
調べに対し、刺したことは認めているものの、殺意があったかは「覚えていない」と話しているという。
再逮捕容疑は、5月25日午後4時18~26分ごろ、同市江部で村上さんの胸部を刃物で突き刺して殺害した疑い。村上さんは背中や胸などを複数回刺されて失血死した。
村上さんは当時、竹内靖子さん=同(70)=と散歩中だった。捜査関係者によると、青木容疑者は自宅近くを歩いていた2人のうち、竹内さんをまず刃物で襲い、逃げた村上さんを追い掛けて殺害したという。刃物は「ボウイナイフ」と呼ばれる大型のナイフで、県警は今後、竹内さん殺害容疑でも青木容疑者を立件する方針。
青木容疑者は逮捕当初、村上さんらを襲った動機について「(独り)ぼっちとばかにされたと思った」などと供述していた。
青木容疑者は2人を襲撃した後、通報を受けて駆け付けた池内卓夫警部(61)=2階級特進=に向け猟銃を発砲し、玉井良樹警視(46)=同=を刃物で刺して殺害したとして、殺人容疑でこれまでに2回逮捕された。
青木容疑者は警察官を襲撃後、自宅に約12時間立てこもった末に投降した。
時事通信